米国経済の悪化に対する懸念が再燃した14日の東京市場は、株価が大幅に下落し、為替も再び円高に転じるなど波乱含みの週明けとなった。今週は米大手金融機関の1〜3月期決算発表が控えており、サブプライムローン関連の損失が拡大すれば、一段と円高・株安が進むとの警戒感が広がっている。
東京株式市場はこの日、前週末のニューヨーク市場の大幅株安を受けて、ほぼ全面安の展開となった。米国の景気後退懸念が広がり、外国為替市場でドルが売られて円高が進行したことも、自動車や電機など輸出関連株の売りにつながって全体を押し下げた。
11日にワシントンで開かれた先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)は共同声明で、急激なドル安への警戒を表明した。しかし、「ドル安を具体的に阻止する手立てが示されなかった」(三井住友銀行の山下えつ子チーフアナリスト)ほか、公的資金の投入などサブプライム問題への抜本的な対策が盛り込まれなかったことから、世界的な金融システム不安は完全に払しょくされないとの見方が広がり、円高・株安に拍車をかけた。
円高・株安がどこまで続くかは、今週後半に控える米国の大手金融機関の決算や、米景気の先行きを示す経済指標の結果が左右しそうだ。みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは「米金融機関の業績が悪く、(サブプライム関連損失の処理で目減りした資本の増強で)対策が十分でなければ、米株安・ドル安が進んで東京市場も低迷し、日経平均株価は1万2000円を割り込む可能性がある」と予測している。
外国為替市場についても、JPモルガン・チェース銀行の佐々木融チーフストラテジストは「決算内容が悪ければ、ドルが一段と売られ1ドル=100円を大幅に割り込む可能性もある」と指摘する。
一方、「サブプライム問題は織り込み済み。それよりも米金融機関のリストラや企業再編の動きが出始め、プラスに評価されるのではないか」(クレディ・スイス証券の白川浩道チーフエコノミスト)として、市場への影響は軽微との見方もある。【野原大輔、大場伸也】