宮城県が、工場や研究所を新設する企業に交付する企業立地奨励金の上限額を、現行の10億円から40億円に引き上げる方向で最終調整に入ったことが3日、分かった。投資額の5%としていた交付率は、10%に引き上げる。新年度から実施する方針で、財源には4月に県独自に導入する法人事業税への超過課税「みやぎ発展税」を活用する。
県は土地を除く固定資産への投資額、雇用人数、業種に応じて上限額と交付率を再設定する。重点的に集積を促進する「自動車」や「高度電子機械」の関連業種について、最も高い上限額を設ける方針。
宮城県の現行制度は(1)投資額20億円以上(2)新規雇用人数20人以上―のいずれの基準も満たす企業に対して、10億円の枠内で奨励金が支払われていた。新しい基準では、より大型の誘致案件を想定し、投資額、雇用人数とも条件を引き上げる方向で調整している。
宮城県には2010年、トヨタ自動車生産子会社のセントラル自動車(神奈川県相模原市)が総投資額約490億円をかけ、大衡村に本社、工場を新設する。半導体製造装置大手の東京エレクトロン(東京)も200億―300億円を投じて大和町に新工場を建設する。新基準では両社には、数十億円規模の奨励金が支払われる見通し。
東北では、岩手県(上限額、交付率とも無制限)、福島県(上限額35億円、交付率2.5%)が条件面で宮城県を上回っていた。産業集積を目指す村井嘉浩宮城県知事は「東北で最高クラスの条件にしたい」と方針を示していた。