西武鉄道(
埼玉県所沢市)は4
月末から
新宿線(
西武新宿−本川越)と
池袋線(
池袋−吾野)に
導入予定の
新型通勤車両30000
系「スマイルトレイン」を
報道関係者に
公開した。
曲線を
多用し“
笑顔”を
表現した
車両は、
平成18
年3
月に
再編した
新生西武グループの
象徴的な
存在として
製造したもの。
有価証券報告書の
虚偽記載などで
失墜した
企業イメージの
回復を
願う気持ちも
込められている。(
中島明宏)
■
組織横断で
開発 「グループの
象徴的なプロジェクトだった。
英知を
結集した
車両で、
誇りに
思う」
スマイルトレインと
対面した
後藤高志社長が
胸を
張った。1
月27
日に
山口県の
日立製作所笠戸工場から
埼玉県所沢市の
小手指車両基地に
到着。
翌28
日に
初めて前面を
覆っていたシートが
外された。
同社は
開発にあたり
企画、
広報、
人事など
車両部以外の
部署からも
人材を
集め、
女性10
人を
含む29
人のプロジェクトチーム(PT)を
結成。いわゆる
男社会の
車両開発チームに
多くの
女性が
参加したのは
同社では
初めてだったという。
後藤社長は「
専門家集団は
自分たちのやっていることをベストと
考えがち。プロの
発想だけでなく
利用者、とくに
女性の
視点を
積極的に
取り入れたかった」と
説明する。
■
女性の
視点で
思惑通りに
女性スタッフから
車両メーカーが
驚くほどの
提案が
出され、
卵をモチーフにした
柔らかい印象を
与える外装と
内装のデザイン、
抗菌加工の
吊り手や
握り棒などにつながった。
ほかにも
優先席シートにハートをあしらったり、
車両をつなぐ
透明な
貫通扉にある
卵の
模様など
端々に“
女性らしさ”が
散見。PT
事務局の
澤田和美さんは「みんなが
笑顔で
乗りたくなるかわいらしい
車両ができた」と
満足そうに
話す。
また、
横幅を
平成12
年2
月導入の20000
系より13センチ
広げ、
天井をドーム
形にしたことで
通勤電車として
最大級の
空間を
確保。
快適なうえに1
編成8
両換算で
定員が
約60
人増えた。
■
笑う門には?
有価証券報告書の
虚偽記載に
端を
発し、16
年12
月に
東証一部上場廃止となり、18
年3
月には
持ち株会社「
西武ホールディングス」の
子会社となった。
その間、
定着した「ワンマン
企業」のマイナスイメージの
払拭(ふっしょく)に
向け、「
お客様センター」を
新設。
駅の
男性トイレ
横に
傘掛け用フックを
付けるなど「スピード
感をもって
利用者の
要望にこたえてきた」という。
新型車両の
開発が「ワンマン」とは
対極にある「ボトムアップ」だったことも、イメージアップに
一役買いそう。
後藤社長は「
再上場に
向け最善の
努力をしている」と
淡々と
話すが、「
笑う門には
福来たる」。
スマイルトレインの
笑顔が
念願の
再上場をもたらすかも?
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