3日告示された京都市長選は12年ぶりに新人だけの争いとなった。立候補した前市教育長の門川大作、会社相談役の岡田登史彦、前市議の村山祥栄、弁護士の中村和雄の4候補は初日の訴えに新景観政策をはじめ、福祉や教育、相次ぐ職員の不祥事を取り上げた。真っ向から対立する主張もあり、熱い論戦が始まった。
■政策真っ向対立も
市職員の不祥事では桝本頼兼市長の3期12年間に93人もの逮捕者が出ただけに、各候補とも市役所の改革を叫んだ。
門川候補はこの日朝、事務所前で「市役所が変わらなければならない。もっともっと改革を進め、市民との揺るぎない信頼関係をつくっていく」と第一声。中村候補も同じころ、市役所前で「同和運動団体とのしがらみが断ち切れず、税金を無駄に使い続けている。しがらみのない透明、公正、公平な市政を」と声を張り上げた。
村山候補は初日の訴えを不祥事問題に重点を置き「市役所に自浄能力はない。外圧をかけないとこのまちは変わらない」と現市政を激しく批判。岡田候補も「まさに京都は不祥事の温床だ」と切り捨てた。
門川候補が新景観政策の推進を掲げ、経済活性化でも「伝統産業、中小企業、商店街が大変厳しい。地域力と人間力を融合させた時、新しい京都の産業、文化が生まれる」と訴えたのに対し、岡田候補は「景観条例によって地価は下がり、税収も下がった。総論賛成だが各論反対。条例を正しい姿に見直す」と真っ向から対立した。
一方、中村候補は「教育格差」を取り上げ「一部の特別な学校にだけ予算を使い、逆に学校運営費は2割も削った。耐震化も放置されている。1人1人の子どもを大切にする教育に変えていく」と市教委出身の門川候補に強い対抗心を見せた。
行財政改革でも村山候補が「2000人の職員削減」、門川候補も「1000人削減」を主張したのに対し、中村候補は「京都高速道路など無駄な大型公共事業をやめる」と強く訴えた。京都高速道路建設では各候補とも「凍結」などを打ち出しており、今選挙では論戦がかみ合わない面も。
5回連続となった「共産対非共産」の政党による二極構図に対し、政党の支援を受けない村山候補は「(自民、公明、民主、社民各党の)相乗りも市役所出身候補も駄目。市民の声を無視した正義なき選挙だ」、岡田候補も「非共産、共産の2枚のカードしか与えられなくて良いのか」と疑問を呈した。
これに対し、門川候補を支援する公明党府本部幹部は出発式で「さまざまな意見をまとめられるリーダーシップがある候補だからこそ、みんなが集った」と訴えた。