揮発油(ガソリン)税の暫定税率をめぐる与野党攻防は30日の衆参両院議長の調停でひとまず沈静化したが、不協和音はくすぶっている。自民党内では道路特定財源の一般財源化をめぐる対立が表面化。自民、民主両党も関係改善の兆しは見えず、民主党の菅直人代表代行のテレビ発言をめぐり、自民党が法的措置に動くなど「場外乱闘」の様相を帯びてきた。民主党内も足並みが乱れており、議長調停により逆に政党のタガが緩んでしまったようだ。
□中川元幹事長vs自民道路族
■一般財源化論再燃
伊吹文明幹事長「結論が出るまで党内で発言するのは構わないが現時点での発言は控えていただきたい」(1日)
二階俊博総務会長「一般財源化を派閥レベルで話すのはおかしい」(1月31日)
伊吹、二階両氏のやり玉に挙がったのは中川秀直元幹事長だ。1月31日の町村派総会で「野党が主張する道路特定財源の一般財源化や環境税化などもタブー視せずに議論すればいい」と発言したことが、自民党道路族の琴線に触れたのだ。
道路特定財源の一般財源化は、小泉純一郎元首相が着手し、安倍晋三前首相が「道路歳出を上回る税収は一般財源とする」と閣議決定したが、道路特定財源は今も聖域化されている。
道路族が恐れているのは、議長調停を受けた与野党協議で民主党が主張する一般財源化に向けて「修正」されることだ。中川氏の発言は「敵に塩を送るようなものだ」(中堅)というわけだ。
だが、自民党の構造改革派の中には一般財源化を求める声は根強く、民主党が道路特定財源を「利権の温床」と批判しているのは自民党の内紛を誘発しかねない。