滋賀県近江八幡市の旧市街で古い町家を改修し、ギャラリーや商店などとして活用する例が増えている。2月10日には、町家を再生するNPO法人(特定非営利活動法人)がこれらを見学し、活用に向けての方策などを話し合うフォーラムを開く。
伝統的建造物群保存地区の築約150年の民家にジャズが流れ、コーヒーの香りが漂う−。近江八幡市永原町中の「尾賀商店」。砂糖や履物を商う商家を改修し、昨秋オープンした。中には、はんこの工房やカフェなど5つのテナントが入る。
オーナーの野垣洋子さん(49)が祖父の家を空き家にしておくのはもったいないと、知人などを通じ、テナント入居を呼び掛けた。
「元近江商人宅で、でっちのように商売の姿勢を学びたい」と自作の照明を販売する村井賢治さん(29)は話す。約4カ月かけ、テナント入居者と手作業で改修した。
尾賀商店の近くにある「ボーダレス・アートミュージアムNO−MA」。2004年に古い町家を改造し、障害の有無に関係なく芸術を楽しめるギャラリーとしてオープンした。和室に展示品が並ぶ。
日光が直接展示品に当たることもあり、ギャラリーには不向きな面もあるという。しかし「作品との距離が近く、座って展示品を見られます」と同ギャラリーのスタッフ柴田理恵子さん(35)は町家ならではのよさを話す。
町家活用を手がけるNPO法人「はちまんまちづくり間の会」の松宮貢事務局長は「やっと町家を使う試みが動き始めた」と話す。10日に開く「はちまん町家活用フォーラム」では、尾賀商店や同ギャラリーなど5カ所を見学し、グループ討論をする。「町家の活用事例を見てもらい、にぎわいの復活につなげたい」と期待している。同フォーラムは午後1時半に同市立資料館旧伴家住宅(同市新町3丁目)に集合。先着50人。参加無料。4日までに松宮事務局長TEL0748(32)0098に申し込む。