ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)インターネット通販大手の米アマゾン・ドット・コム(Nasdaq:AMZN)は31日、オーディオブック大手の米オーディブル(Nasdaq:ADBL)を約3億ドルで買収すると発表した。書籍の朗読を音声ファイルにしたオーディオブックでデジタルコンテンツ事業への取り組みを拡大し、ライバルの米アップル(Nasdaq:AAPL)への対抗姿勢を強める。
ニュージャージー州ニューアークに本社を置くオーディブルはインターネットからダウンロードし、パソコンや携帯音楽プレーヤー「iPod(アイポッド)」、MP3機器などで再生できるオーディオブック数万タイトルの販売を手掛ける。ジョン・グリシャムやスティーブン・キングといった著者の作品も含まれる。オーディブルはアップルのオンラインストア「iTunes(アイチューンズ)」で販売されるオーディオブックの供給業者。
合意によると、アマゾンはオーディブルの全株式を1株当たり11.50ドルの現金で買い取る公開買い付けを開始する。この買値はオーディブルの30日終値(9.33ドル)を23%上回る水準。アマゾンはこの買収の価値を3億ドルと見積もっている。1997年設立のオーディブルは、2007年1−9月の売上高が7870万ドル。
買収手続きは4−6月期の完了を見込んでおり、アマゾンが最近立ち上げた音楽配信ストアに一層のコンテンツをもたらす見通しだ。アマゾンのオンラインストアではコピー防止をかけずに大手音楽会社の楽曲を販売している。両社は、この買収がオーディブルとアップルの事業関係に与える影響については触れなかった。
アマゾンは最近、MP3ストアや電子書籍リーダー「キンドル(Kindle)」でデジタルサービスを拡大した。アマゾンは30日、10−12月期に投入したキンドルが「予想を上回っている」としたものの、詳細は明らかにしなかった。