[ニューヨーク 30
日 ロイター] フィッチ・レーティングスが30
日、
米金融保証会社FGICを
格下げしたほか、スタンダード・アンド・プアーズ(S
&P)が
約5290
億ドル
相当の
住宅ローン
担保証券(RMBS)と
債務担保証券(CDO)を
格下げ方向で
見直すことを
明らかにしたことを
受け、
債券の
元利支払いを
保証する
金融保証会社に対する圧力が
一段と強まっている。
連邦準備理事会(FRB)はこの
日、0.50
%ポイントの
利下げを
決定し、
株価はこれを
好感し
上昇していたが、
金融保証会社の
格下げ観測に関する報道で
株価は
結局、
下落して
引けた。
フィッチは、FGICの
保険財務格付けをAAAから2
段階引き下げAAとした。
最上級格付けを
維持するだけの
財務基盤に
欠くことを
格下げの
理由としている。
金融保証業界の
支援に
乗り出しているニューヨーク
州保険局は、FGICの
格下げに
関連して、
業界に
問題の
早期解決を
要請した。
ロード・アベットの
地方債運用責任者は「
格付け会社が
金融保証会社の
格付けを
検討している
時、FGICは
絶えずリストの
最下位だったので
今回の
格下げは
予想外ではない。この
傾向は
続く」と
述べている。
金融保証会社の
命運が
現在、
昨年夏から
始まった
世界的なクレジット
危機のカギを
握るようになってきている。
金融保証会社は、
地方自治体及び消費者の
債務約2
兆4000
億ドルを
保証している。そのうち、9
億ドルが
債務担保証券(CDO)などの「
仕組み金融商品」とされる。
FGICも
他の
金融保証会社同様、
当初は
地方債の
保証を
専門としていたが、
収益向上ため「
仕組み商品」に
手を
出すようになった。
<
市場は
金融保証会社の
格下げ予想>
ムーディーズやS
&Pは
昨年12
月、
一部の
金融保証会社について
資本増強しなければ
最終的に
最上級の
格付けを
失うリスクがあると
警告していた。
RWプレスプリッチのマネジングディレクターはFGICの
格下げに
関連して「
一部のモノライン(
金融保証会社)はずっと
以前に
格下げされてしかるべきだった。『AAA』の
格付けを
持つ他の
会社も
同じ状況にあれば、すぐに
格下げされていいはずだ」と
述べた。
業界第4位のFGICが保証している債券の残高は昨年9月末時点で3148億ドル。大半が地方債だ。また、モーゲージ担保証券(MBS)が310億ドル、CDOは280億ドルとされる。
FGICは、PMIグループ<PMI.N>や投資会社ブラックストーン・グループ<BX.N>などから成るグループが保有している。
オッペンハイマーのアナリストは、金融保証会社の格下げの影響などで金融機関は2008年に最大700億ドルの評価損を計上する可能性があるとの見通しを示した。
ヘッジファンドのパーシング・スクエア・キャピタル・マネジメントの創設者ウィリアム・アックマン氏は30日、監督当局に対し、アムバック・フィナンシャル<ABK.N>とMBIA<MBI.N>の金融保証会社大手2社について、債券保険に関連して両社が合計230億ドルの損失を被る可能性があるとして、配当を停止させるべきだと述べた。パーシングは両社の株式を空売りしており、株価が急落すれば利益を上げることができる。
これに対し、MBIAの広報担当者は「わが社が2008年第2・四半期に経営破たんするとのアックマン氏の声明には強く異議をとなえる。同氏は02年にも同様なことを述べたが、そうはならなかった」と反論した。
業界見通しが悪化する中で、金融保証会社に投資する動きも出ている。
著名投資家のウィルバー・ロス氏は、CNBCとのインタビューに応じ、金融保証会社への出資の是非を検討していると述べた。投資額は10億ドルを超える可能性もあるという。
著名投資家のウォーレン・バフェット氏率いる投資会社バークシャー・ハザウェイ<BRKa.N><BRKb.N>は先月、ニューヨーク州で金融保証事業を立ち上げた。
MBIAは30日、投資会社ウォーバーグ・ピンカスによる出資が完了したと発表した。出資額は5億ドル。ウォーバーグはMBIA株1610万株を1株当たり31ドルで購入した。