インド東部・西ベンガル州で猛威を振るうH5N1型の高病原性鳥インフルエンザの現状を同州コルカタ市にある岡山大インド感染症共同研究センターとインド担当部局がこのほど、岡山大(岡山市)で合同報告した。
同センターは昨年9月、細菌性下痢症などの研究を目的に、インド国立コレラ・腸管感染症研究所(NICED)に設置。世界的な感染症対策のため海外に研究拠点を設ける文科省事業の一環で、各国の正確な情報を日本に伝える役割も担う。
NICEDなど29研究所を管轄する「インド医学研究評議会」のバタチャリア副長官によると、鳥インフルエンザは昨年末から今月初めにかけて発生。同国では農家が通常20〜30羽、多くても150羽程度を飼う場合がほとんどで、具体的な発生件数は把握していないが、処分済みと合わせ計250万羽を殺処分する予定という。
約10チームある州の処分隊が、24時間体制で発生農家を中心に半径3キロの鶏を殺処分し、同10キロ内で異常がないかを確認。鶏肉は州外へ出ないよう制限されている。NICEDは感染が疑われた患者7人を検査したが、全員陰性で人への感染は確認されていない。
バタチャリア副長官らは、25日に同大で開かれた「日印感染症シンポジウム」のため来日、発生を受け急きょ会見した。「人間の体内で他のインフルエンザと一緒になり、人への感染力が強くなることが一番恐い。通常の予防が大切」と訴えている。【石川勝義】
1月31日朝刊