県の生活学習館から性やジェンダー論に関する図書が一時撤去された問題で、著者の上野千鶴子・東大教授(59)や市民団体が同県を相手取り、撤去について討議した県男女共同参画審議会の音声記録(電磁的データ)の開示を求めた訴訟の判決が30日、福井地裁であった。
小林克美裁判長は「音声記録は県が管理しているとはいえず、公開条例で開示するべき公文書とは認められない」などとして訴えを棄却した。原告側は控訴する方針。
判決などによると、音声記録は議事録作成のために職員が録音したが、保存や廃棄を県が規定で定めているものではなく、県の管理にあったとはいえないため公文書に該当しないとした。
図書は男女参画に不適切との指摘があり、平成18年3月に約150冊が一時撤去された。上野教授らは同年8月に苦情を申し立て、県は同審議会を開催した。上野教授らは同年11月、県情報公開条例に基づき音声記録の開示を求めたが、県は同月、録音は職員の議事録作成のための防備的なメモで公文書に該当しないとして非公開としていた。上野教授らはこれを不服として提訴していた。