ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)米写真用品大手のイーストマン・コダック(NYSE:EK)が30日発表した10−12月期決算は、大幅増益となった。同社は「2008年の力強い業績に向けて当社を好位置につける」とする、4年間にわたる34億ドル規模のリストラプログラムを完了した。
10−12月期の売上高は前年同期比3.7%増の32億2000万ドル。為替差益が増収率を5ポイント押し上げた。
ただ、フィルム事業の売上高・利益の急減が続いていることに対する懸念や、継続事業ベースの利益がアナリスト予想を下回ったのが嫌気され、コダックの株価は下落。30日終値は前日比0.70ドル(3.42%)安の19.75ドルとなった。
アントニオ・ペレス会長兼最高経営責任者(CEO)はアナリスト向け電話会見で「大規模で費用がかかる困難な企業再建が終わった」とコメント。また、今年以降コダックは「収益性を伴う成長を持続できる」と自信を示したものの、具体的な見通しは明らかにしなかった。同CEOは、コダックは景気減速の兆候をみていないと述べた。
継続事業ベースの損益は9200万ドルの黒字(前年同期は1500万ドルの赤字)、1株利益は13セントの黒字(同5セントの赤字)。10−12月期は納税引当金が大幅に減少したのが寄与した。
バックマン・バックマン・アンド・リードのブローカー、ユリシーズ・ヤナス氏はこの内容について、一般向けインクジェットプリンターや今年発売する印刷業界向けインクジェットプレス機など主要デジタル製品によって売り上げが押し上げられ、コダックが一層の利益を生む能力を示す、との見方を示した。ただ、一般消費者向けフィルムと使い捨てカメラの売り上げが29%急減したのは意外だったとした。
フィルム関連事業の売上高は前年同期比17%減の4億6300万ドル。映画産業向け部門は大ヒット作の減少と米脚本家組合(WGA)のストを受けて7%減収となった。銀価格の上昇もこの事業の利益率を低下させた。
一般消費者向けデジタル関連事業の売上高は同17%増の13億7000万ドル。デジタルカメラのほかデジタル画像フレーム、インクジェットプリンターなど新分野が増収をけん引した。
コダックによると、昨年のインクジェットプリンター販売台数は52万台。ペレスCEOは、目標としていた50万台を突破したと語った。また、コダックは小売業者の棚にプリンターを切らさないため製造能力を拡大する必要があると述べた。利益の大半を将来のインクジェットカートリッジの売り上げがもたらすため、インクジェットプリンターの売り上げは重要だ。
印刷業界向けのプレス機・サプライ用品の製造を含むその他の主要事業の売上高は前年同期比7%増の9億9800万ドルとなった。ただ、その税引き前利益はアルミ・銀のコスト上昇によって減少した。