ニューヨーク(
ウォール・ストリート・ジャーナル)ここ
数カ月間で1000
億ドルを
超える住宅ローン
関連損失を
被った
銀行および
銀行株に
投資している
投資家は、
困難を
脱したと
期待していた。しかしそうではなかった。
スイスのUBS(NYSE:UBS)は30
日、2007
年に
計上する
評価損は1
カ月前の
予想よりも
約40
億ドル
多くなる
見込みと
明らかにした。
米住宅セクターの
混乱に対して依然として脆弱(ぜいじゃく)な
ウォール街の
銀行にとり、さらなる
痛みが
待ち受けていることを
示唆した。UBSによると、40
億ドルのうちの
約半分はサブプライムローン(
信用度の
低い借り手への
住宅融資)
関連。
残りが
何かは
明らかにしなかった。
一方、アムバック・ファイナンシャル・グループ(NYSE:ABK)やMBIA(NYSE:MBI)など、”モノライン”と
呼ばれる
金融保証保険会社が
直面する
厳しさは、
銀行にさらなる
問題をもたらす
可能性がある。
オッペンハイマーのアナリスト、メレディス・ホイットニー
氏は30
日、
大手金融保証保険会社の
格付けがさらに
引き下げられるか、あるいは
破産申請に
追い込まれれば、
ウォール街の
企業は
少なくとも400
億ドルの
損失に
直面することになるとの
試算を
示した。
ホイットニー
氏は「さらなる
費用計上が
差し迫っていることが
明白となった
時、
市場は
再び落ち込むとわれわれは
考える」とリポートで
書いている。
こうした
懸念をさらにあおったのは、スタンダード
&プアーズ(S&P)の
予想だった。S&Pは30
日、
問題はより
広範囲の
金融機関に
広がる可能性があり、
住宅ローン
担保証券による
損失総額は2650
億ドルを
超える可能性があるとの
見方を
示した。
次の
評価損計上の
波では、シティグループ(NYSE:C)とメリルリンチ(NYSE:MER)が
最も大きな影響を
受けるとみられている。
シティとメリルは、債務担保証券(CDO)と呼ばれる複雑な投資商品の主要な発行者だった。CDOは、住宅ローンの焦げ付き急増でその価値が急減している。シティとメリルは、CDOへのエクスポージャーにより、両社あわせて計450億ドル近い損失をすでに被っている。これは両社で最高経営責任者(CEO)の交代と、外国の投資家から数十億ドル規模の資本注入を受け入れることにつながった。
しかし両社は、CDOへのエクスポージャーが、まだそれぞれ数十億ドル残っており、これらの価値は下がり続けるとみられている。S&Pは30日、モーゲージ債を担保とした2000近いCDOについて、格下げしたか格下げの方向で見直すとした。クレディ・スイスのCDO調査担当ヘッド、デビッド・イェン氏は「われわれは、CDO市場がまだ底を打っていないとみている」と述べた。
現在、ウォール街がより強く懸念しているのは、金融保証保険会社の問題が銀行に及ぼす影響だ。金融保証保険会社は、銀行が保有するCDOの価値を実質的に保護する契約を銀行に販売していた。S&Pの金融機関格付けグループのマネジングディレクター、タニヤ・アザークス氏によると、こうした保険は全世界で約1250億ドル相当のCDOをカバーしている。
問題はCDOの下方スパイラルが金融保証保険会社を窮地に陥れようとしていることだ。フィッチ・レーティングスは30日、FGICの債券保証引受部門の格付けをトリプルAからダブルAに引き下げた。13億ドルの資本調達ができなかったことを挙げている。FGICは金融保証保険業界4位。
モノラインの高い格付けは、保険契約の価値を下支えてきた。格下げの結果、銀行は保有するCDOの価値を評価する際、保険契約の価値が減ったことを考慮しなければならない。これは、四半期末でのさらなる評価引き下げにつながる。
業界の専門家によると、銀行はこれまで、金融保証保険会社が大幅な格下げに直面することはないとの前提で、保有CDOの評価を引き下げてきたという。これは楽観的過ぎた可能性がある。
オッペンハイマーのホイットニー氏によると、最悪のシナリオでは、シティは最大103億ドル、メリルは最大100億ドル、UBSは最大87億ドルの損失に直面する可能性がある。業界全体では評価損は最大750億ドル膨らむ可能性があると同氏はみている。
(1月31日付のHeard On The Streetより)