福田首相の私的懇談会「公務員制度の総合的な改革に関する懇談会」(座長=岡村正・東芝会長)は31日午前の会合で、政治家と国家公務員の接触を閣僚による許可制とすることなどを柱とした答申をまとめた。
縦割り行政の弊害を取り除くため、国家公務員の人事を一元的に管理する「内閣人事庁」を新設することも盛り込んだ。福田首相に近く提出する。政府は一連の改革を盛り込んだ「国家公務員制度改革基本法案」を提出する方針だ。ただ、政府・与党内には答申内容に対する異論も根強く、法案内容にどこまで答申が反映されるかは不透明だ。
答申は、22日の前回会合で提示した案をほぼ踏襲した。最大の焦点となった政治家と国家公務員の接触について、国会対応を行う「政務専門官」を新設し、「国会議員との折衝は、閣僚、副大臣、政務官及び政務専門官が行う」とした。その上で、「それ以外の公務員については、閣僚の命令による場合に限るなどの厳格な接触ルールを確立し、政官の接触の集中管理を行う」と記し、政官癒着の排除を目指した接触制限規定を盛り込んだ。
内閣人事庁は、<1>職員の採用・各府省への配属<2>幹部候補育成課程に関する統一的な基準作成や運用管理<3>指定職への任用に際しての適格性審査−−などを担う。さらに内閣機能の強化に向けて、国の重要施策の企画立案を担う「国家戦略スタッフ」を創設し、首相が任用する。
登用制度では、「採用試験に基づき、幹部候補を事実上固定化するような『キャリア・システム』は廃止する」とした。国家公務員採用の(1)種、(2)種、(3)種の各種試験を廃止し、大卒以上は「一般職」「専門職」「総合職」、高卒者は「一般職」「専門職」の採用区分ごとに試験を行う。
改革の今後の段取りについては、内閣人事庁の設置法案を2009年の通常国会に、その他の改革に必要な関連法案についても11年の通常国会にそれぞれ提出し、全体として、「遅くとも5年以内に改革を実現する」とした。