●テクモは
新たなユーザー
獲得とブランドの
確立を
目標【他の画像】 テクモは1
月30
日、
表参道ヒルズ
内イベントスペース「O:」において「テクモプレスカンファレンス2008Winter」を
開催。
任天堂との
共同プロジェクトとしてホラーアドベンチャー「
零」シリーズの
最新作「
零〜月蝕の
仮面〜」(ぜろ
〜つきはみのかめん
〜)をWiiで
発売すると
発表。そのほかにも、DSサスペンスシリーズの
第2
弾「DS
山村美紗サスペンス
舞妓小菊・
記者キャサリン・
葬儀屋石原明子古都に
舞う花三輪京都殺人事件ファイル」と「
親子で
遊べるDS
絵本うっかりペネロペ」と2つのニンテンドーDSタイトルを
紹介した。
冒頭、テクモ
代表取締役社長の
安田善己氏が2007
年のゲーム
市場を
振り返り、
日本市場ではターゲットユーザーが
拡大し、
市場が
活性化され、また
同時にユーザー
層の
幅が
広がった
年だったと
分析する。
世界市場に
目を
移すと、
欧米のゲーム
産業の
活躍が
顕著になった
年で、テクモとしても
世界市場から
見たタイトルブランドの
確立の
重要性を
実感したというのだ。それを
踏まえたタイトルが、
未就学児童とその
親をターゲットとした「
親子で
遊べるDS
絵本うっかりペネロペ」と、DSサスペンスのブランドの
確立をうたう「DS
山村美紗サスペンス
舞妓小菊・
記者キャサリン・
葬儀屋石原明子古都に
舞う花三輪京都殺人事件ファイル」となる。
●
未就学児童とその
親をターゲット――はじめてのゲームとして
開発「
親子で
遊べるDS
絵本うっかりペネロペ」
説明に立ったのは「親子で遊べるDS絵本うっかりペネロペ」(以下、ペネロペ)のプロデューサー設楽昌宏氏。設楽氏はまず、昨年のテクモの取り組みとして、昨年10月に発売された「DS西村京太郎サスペンス」(出荷本数は22万本)を例にとり、ユーザーデータ的には30代をピークに女性比率が40%と多めに、各年代幅広く訴求しており、特にゲームシニア層と呼ばれる高年齢層が4人の1人という高い比率となっていると説明。「DS西村京太郎サスペンス」で、テクモのゲームをはじめて購入したというユーザーが購入者全体の86%に達することを報告した。
この圧倒的な新規顧客を継続して維持していくのが、昨年から引き続き取り組む課題としながら、2008年は新たなターゲットを求めるとして、未就学児童を持つファミリー層向けに「ペネロペ」を発売することになった。
いわゆる未就学児童(2〜6歳)のいるファミリー層が560万人いると言われている中で、ニンテンドーDSの普及率を調べてみると79%に達するというデータを設楽氏は提示。この440万人の市場をターゲットに、ゲームを提供できないかと考えたわけだ。
しかし、未就学児童を持つ母親の声を聞くと「子供たちが夢中になりすぎて、ほかの事ができなくなりそう」や「小さいうちから『戦い』は見せたくない」、「どうせ買い与えるなら“ためになるもの”であってほしい」という意見があるとグループアンケートの結果を引き合いに出し、どうせその層をターゲットにするならば、「安心して買い与えられるゲーム」を提供したいという結論に達したのだそうだ。こうして「あんしん」をキーワードに開発コンセプトが決定され、「ペネロペ」は誕生した。
「ペネロペ」は、フランスの作家ゲオルグ・ハレンスレーベン&アン・グットマン夫妻による絵本シリーズ。主人公のペネロペは、3歳の小さな青いコアラで、ちょっぴりうっかりやさんの女の子だ。はじめてひとりで洋服を着たり、はじめて数を数えられるようになったときの、「はじめて」のドキドキをのびやかな色彩で描いている。2003年に第1弾が出版されて以来、世界各国で好評を博し、日本国内でも140万部が発行され、NHK教育テレビでアニメーションも放映されている。
ペネロペは2006年には10%未満だった認知度が、昨年のアニメ放送を機に、未就学児童を持つ親の中での認知度が70%を越えており、これからも上昇することが見込まれる。また好感度調査でも、33%以上の好感度を得ており、独自調査ではアンパンマンに次いで2位となっている。
会場では実機で「ペネロペ」を操作して設楽氏が説明。タッチペンで操作し、マイクなども使用する設計で、子供の自由な発想を刺激するイベントも用意されている。例えば、スケッチブックを選択すると「おえかき」や「ぬりえ」が楽しめ、料理の手伝いやお風呂場でくもった鏡を使用してお絵かきしたり、マイクに息を吹きかけるとまたくもったりと、親と子のコミュニケーションにも活用できるようになっている。
ゲームはテレビアニメーションと同じ声優を採用。オプションモードでは、プレイ時間をあらかじめ設定できたり、遊びの傾向を確認できる「保護者モード」を搭載。難易度も設定できるほか、性格分析のようなこともできるようになっている。知育や情操にも役立つため、挨拶やお片づけといったマナーも、遊びながら自然に身につけることができる。
●まさかの親娘夢の共演も――DSサスペンスシリーズの第2弾「DS山村美紗サスペンス舞妓小菊・記者キャサリン・葬儀屋石原明子古都に舞う花三輪京都殺人事件ファイル」
続いて設楽氏は、先述したデータから、女性層とゲームシニア層の拡大と、さらに86%も獲得した新規ユーザーたちの9割を越える満足度、そしてアンケートハガキの要望を引き合いに出し、DSサスペンスシリーズの第2弾「DS山村美紗サスペンス舞妓小菊・記者キャサリン・葬儀屋石原明子古都に舞う花三輪京都殺人事件ファイル」について説明する。
本作は“さらにサスペンス”をキーワードに、山村作品のキャラクターである祇園舞妓小菊、雑誌記者キャサリン、葬儀屋社長石原明子がそれぞれのパートナーとともに京都を舞台にまき起こる事件を解決していくというもの。前作がトリックに重点を置かれているのに対し、人間関係に焦点を当て、実写背景で描かれる京都の風情や臨場感で、山村作品を丁寧に描いている。
新規ユーザーの幅広い年齢層と40%の女性層を継続して獲得するために、特に女性や中高年に支持される山村氏を採用したという設楽氏は、ゲストとして山村紅葉さんを紹介する。前作の「DS西村京太郎サスペンス」の発表の際にもゲストとして登場し、プロモーションにひと役かった。紅葉さんは、その時の縁でこの企画があると明かす。
紅葉さんは山村美紗氏の娘にあたる。紅葉さんはすでに本作を途中までではあるが遊んでおり、実写で分かりやすくリアリティがあると太鼓判を押す。特に人間関係に焦点を当てているのが特徴で楽しめたと語る。
本作には「DS西村京太郎サスペンス」に存在したストーリーテラーの京太郎くんと同様に、時にはアドバイスもくれる「美紗ちゃん」が登場する。プレスカンファレンスでは、紅葉さんにはナイショで、本作に「紅葉ちゃん」が登場することも明かされた。似ているかどうかはさておき、紅葉さんも驚いた様子。ゲーム上ではあるが、親娘の夢の共演が果たされることになった。
「京都は歴史があり文化もあるので、サスペンスの背景として華やかさと同時に謎や深いところがあり、それがあってこそサスペンスに生きてくるものもあると思うんです。ゲームで楽しみながら京都の知識を得られればうれしいです」と紅葉さんが語るように、ゲーム中には紅葉さんから提案のあった豆知識もふんだんに採用されている。会場では、山村作品おなじみの船越英一郎さんがビデオメッセージで登場し、本作をオススメした。
「母の13回忌にあたる年に、このようなゲームが発売されることをうれしく思います。母は腱鞘炎になるほどゲームが大好きだったので、供養になります。多くの方がプレイしてくれるますようよろしくお願いいたします」(山村紅葉さん)
●テクモの新たな取り組み――「零」シリーズ最新作Wiiで発売決定
今回の「プレスカンファレンス2008Winter」でテクモは、3つの柱を用意していた。ひとつは昨年からの流れを受けて、新規顧客と女性層や中高年齢層への拡大を担う「DS山村美紗サスペンス舞妓小菊・記者キャサリン・葬儀屋石原明子古都に舞う花三輪京都殺人事件ファイル」。そして2つ目は、未就学児童とその親をターゲットとした“あんしん”して提案できるはじめてのゲームとしての「親子で遊べるDS絵本うっかりペネロペ」。
これらは、ゲームをゲームとして認識できる最少年齢層と、女性層とゲームシニア層という、従来テクモが狙って来なかったターゲットである。しかし、この2つだけでは、従来のゲームを遊ぶ層には訴求できない。そこで登場となるのが、3つ目の柱となる任天堂との共同プロジェクトとしての「零」シリーズ最新作だ。
Wiiで開発される最新作「零〜月蝕の仮面〜」についてプロデューサーの菊池啓介氏(テクモ)は、まず2分ほどの映像を紹介する。タイトルに冠されるとおり、月と仮面が印象に残るその映像では、過去作をしのぐ謎をすでに放つほどの恐怖にあふれていた(こちらの記事も参考のこと)。
本作のコンセプトについて菊池氏は、「遊んだ人の想像力を刺激する怖さ」と説明する。人の脳は足りない情報を無意識に補う傾向にある。その特性を利用して、絵や音、指先だけでなく、遊んでいる人の頭の中で怖さが完成するようなゲームデザインにしていきたいと菊池氏は、「Wiiリモコンとホラーゲームの親和性はとても高く、思い入れと強力かつ強烈な個性から生まれ変わった『零』を楽しみに待っていてください」と語る。
会場には本作のパブリッシャーを担当する任天堂より、代表取締役専務波多野信治氏が登壇。安田氏とがっちり握手した。テクモは「零〜月蝕の仮面〜」をもって、幅広いユーザー層にアピールしつつ、「ペネロペ」と「DS山村美紗サスペンス」で年齢層の拡大を狙う。ほとんどかぶることのないタイトルを用意し、ニンテンドーDSとWiiをもって新たなテクモのカラーを浸透させようとしている。
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