飯塚市は今月から、ゴミ収集車1台の燃料に、廃食用油から作るバイオディーゼル燃料(BDF)を使い始めた。使用済み食用油は家庭から流され河川汚濁の原因となっており、市は環境NPO「こすみんず」と油を回収する仕組み作りにも乗り出す。2月からは市役所や支所で家庭からの油を引き取る。
BDFは廃食用油に薬品を混ぜて機械に入れ、沈殿物を取り除きながら精製する。ディーゼル車に使う際は1万キロに1回、燃料フィルターの交換などが必要。
だが、最近の原油高騰で価格は軽油より1リットル当たり30円程度安く、燃費や整備費を考えても経費は軽油と同じか若干安くなる見込みという。筑豊では嘉麻市もゴミ収集車など数台に使用している。
飯塚市では使用済みてんぷら油は固形化すれば燃えるゴミだが、実際は排水口から流されることが多く、遠賀川が九州の1級河川の中でも汚濁が激しいといわれる原因の一つとなっている。
一般家庭から廃食用油の回収を進めることが課題で、市はPRに努める。まず、廃食用油から作ったBDFでゴミ収集車を走らせ、市民に環境保全を訴えることにした。BDFは知的障害者通所授産施設「竜王の里」が市内の施設や商店から集めた廃食用油から作ったものを使用。BDFを使ったゴミ収集車には「廃食用油で走っています」などのステッカーも張った。
回収の仕組み作りはこすみんずのメンバー、近畿大産業理工学部(飯塚市)の依田浩敏教授の研究室が研究。昨年10月の環境イベント「I LOVE 遠賀川」では市民に呼びかけて廃てんぷら油を回収した。研究の中では、ガソリンスタンドや自治会での回収案などが上がっているという。油が集まりBDFの精製量が増えれば、市も市有車への使用を増やす方針。
市は当面、市役所環境整備課と各支所の市民環境課で使用済みてんぷら油を引き取る。食用油が入っていた容器かペットボトルに入れて提出してほしいという。問い合わせは同市環境整備課(0948・22・5500内258)。【井上元宏】
〔筑豊版〕
1月30日朝刊