◇息子奪われた鈴木共子さんモデルに−−来月8、9日に秋篠音楽堂で
無免許・飲酒運転の事故で、大学生の一人息子を亡くした母親が、悪質運転の厳罰化を求めて闘い続ける姿を描く映画「0(ゼロ)からの風」の特別上映会が来月8、9の両日、奈良市西大寺東町2の秋篠音楽堂(ならファミリー6階)で開かれる。【黒岩揺光】
映画のモデルになったのは神奈川県座間市の造形作家、鈴木共子さん(58)。鈴木さんの長男零(れい)さん(当時19歳)は00年4月9日、自宅近くの歩道を歩いていて、乗用車にはねられ、友人と共に死亡した。運転していた男は無免許、飲酒運転で、時速約100キロのスピードを出していた。男は業務上過失致死罪などで、懲役5年6月の判決が確定した。
業務上過失致死罪の最高刑は懲役5年と知った共子さんは「人を殺した業務上過失致死罪が懲役5年なんて軽すぎる」と、法改正を求めて署名活動を展開した。仲間と一緒に街頭に立ち、約37万人もの署名を集めた。息子を奪われた母の訴えは01年、最高懲役20年の危険運転致死傷罪の創設につながった。
共子さんは「車は人の行動範囲を広くし、たくさんの夢を与えてくれる半面、人を殺す凶器にもなりうるということを、1人でも多くの人に分かってもらえたら」と話した。
上映会はNPO法人奈良芸能文化協会の主催。上映は午前10時20分、午後1時、午後4時、午後7時の4回。9日は午後7時の上映はなし。入場券一般1000円、会員800円。8日午後4時の上映前には、共子さんと塩屋俊監督の舞台あいさつも予定されている。
問い合わせは同協会(0742・35・7070)。
1月30日朝刊