異例のやり直しとなったハンドボール北京五輪の男子予選再試合は30日、東京・国立代々木競技場で行われ、日本代表は韓国代表に25−28で惜敗した。中東諸国に有利な判定を下す「中東の笛」で不本意な試合を続けた両国の共通する願いは、フェアプレーの実現だった。試合後、両国選手は強く握手を交わした。一連の騒動で一躍メジャースポーツとなったハンドボール。日本代表はサポーターにも後押しされ、世界最終予選に向けて新たなスタートを切る。
騒動の発端は、昨夏に開催されたアジア・ハンドボール連盟(AHF)主管のアジア予選。「中東の笛」を不満として日韓が国際ハンドボール連盟(IHF)に訴え、予選やり直しが決まった。
この日の観客は1万257人。前売り券6000枚は40分で完売、当日券550枚に対し、開場前から800人以上が列を作った。
一番乗りして午前1時から並んだ神奈川県茅ケ崎市の会社員、村山直樹さん(29)は「中学、高校とハンドボールをやっていたが、マイナー競技だった。注目されてうれしいし、一過性で終わらないでほしい」。GK四方篤選手の母洋子さん(61)は「息子は高校生の時から不利な判定に悔しい思いをしてきた。若い選手が夢を持てるよう、この機会に公正に変わることを期待している」と話した。
韓国の応援団長、尹相壹(ユンサンイル)さん(34)は「韓日が協力して再試合が実現できた。これからもハンドボールを盛り上げるために協力していかないと」と興奮気味に語った。【長野宏美、米村耕一】