東京都大田区の連続放火事件で、逮捕、起訴された元田園調布消防団員の国分徹被告(48)が平成7年に親子2人が死亡した火災に関与している疑いが強まり、警視庁捜査1課は29日、現住建造物等放火と住居侵入容疑で国分被告を再逮捕した。調べに対し「スリル感からやみつきになった」と供述。捜査1課は、6年ごろから約20件の犯行を繰り返したとみて追及する。
調べでは、国分容疑者は7年12月19日午後11時半ごろ、同区下丸子のアパート脇の物置にライターで火をつけ、木造2階建てアパート約190平方メートルを全焼させた疑い。
アパートには当時、6人が住んでおり、斎藤安一さん=当時(69)=と、二男の和男さん=同(34)=の2人が焼死した。和男さんは病気で寝たきり状態だったといい、斎藤さんは助けに戻って死亡した。
国分容疑者は3年2月に消防団に入団。興味本位で河川敷のごみに火をつけた感覚が忘れられずに6年ごろから放火を繰り返すようになったという。
12年ごろからは放火をやめていたというが昨年から再開。4月以降に空き家やバイクなど約15件の放火をしていたとみられる。出火前後には「今晩放火がありますよ」「この前はうまくいかなかったが次は火をつける」などと犯行予告めいた電話を消防署や区役所出張所にかけていた。
昨年6月に大田区下丸子の民家敷地の枯れ草に火をつけて逃げた際、捜査員が国分容疑者の姿を目撃するなどしたことから浮上、7月に警視庁に現住建造物等放火未遂の疑いで逮捕された。その後、13年前の親子焼死火災を自供した。
今回が7回目の逮捕で、国分容疑者は「火をつけると現実逃避できた。酒を飲むと特に自分を抑えられず、だれかに見つからないかと心配するドキドキ感から繰り返した」などと供述しているという。