家族5人で年末年始の17日間、旅館に無銭宿泊したとして、新潟県警妙高署は一家の妻で派遣社員の31歳女性を29日、詐欺の疑いで逮捕した。一家は宿泊の延長を繰り返すこと16泊。滞在中は温泉やスキーを楽しみ、果ては親類を呼び寄せての宴会なども行っていたという。妻は計106万円を踏み倒したとされるが、調べに対し「旅館側とは後で代金を払うことで話がついている」と容疑を否認している。
詐欺の疑いで逮捕されたのは群馬県富岡市の派遣社員の菅家伸子容疑者(31)。同容疑者は昨年12月28日から今月13日までの17日間、実母(63)や派遣社員の夫(28)、中学1年(13)と小学4年(10)の子ども2人とともに、妙高市赤倉の温泉旅館に宿泊し、宿泊代や食事代など計106万910円を踏み倒した疑い。
旅館周辺には、スキー場も点在するなど家族向けには絶好の観光スポット。菅家容疑者はインターネットで1週間程度の宿泊を予約していた。
一家は昼間はスキーなどに出かけ、夜は旅館の温泉を満喫。通常は1泊2食だが、1日中部屋にいる時は3食を付けてもらい、毎日のように山海の幸に舌鼓を打っていたという。
被害額には、年末年始にかけ、同容疑者の妹と名乗る若夫婦1組と親類と名乗る男女2人が、それぞれ1泊ずつ別の部屋に泊まっていた分も含まれている。親類が来た際は宴会も行っていた。
宿泊の延長を何度も繰り返していた一家。旅館側は13日午前、代金が100万円を超えたのを区切りに菅家容疑者に支払いを求めた。すると「コンビニで金を下ろしてくる」と言って荷物をまとめ自家用車で外出。そのまま旅館には戻らず、姿を消したという。
一家の滞在時、不安になった旅館側では一度だけ「代金の方は大丈夫でしょうか?」と尋ねたところ、同容疑者から「お金はたくさん持っています。なんならこの場で払いますよ」などと返答され、信用し切っていたという。
宿泊代を払うことなくチェックアウト?した13日以降、菅家容疑者は旅館側に「コンビニでは10万円までしか下ろせない」「連休中なので預金を下ろす手続きに時間がかかる」などと連絡を入れていた。15日には同容疑者から「振り込んだ」と連絡があったが振り込みは確認出来ず。ついに旅館側が17日、同署に被害届を出した。
菅家容疑者は「(旅館側と)後で払うと話がついている」として容疑を否認。家族の中で夫ではなく菅家容疑者だけが逮捕された理由について、妙高署は同容疑者が旅館側と交渉しており、家族に共犯性がないと判断している。