江戸中期の俳人、画家の与謝蕪村(1716−83年)が亡くなる前年に描いた「山水図屏風(びょうぶ)」が新たに見つかり、3月15日から滋賀県甲賀市信楽町の美術館「MIHOMUSEUM」で開かれる特別展「与謝蕪村−翔(か)けめぐる創意(おもい)」(京都新聞社など主催)で初公開される。30日発表した辻惟雄館長は「蕪村最後の大作とみられ、貴重な発見だ」と話している。
山水図屏風は六曲一双で、縦約167センチ、横約364センチ。淡彩画で銀地の紙に、険しい山や木々、民家を描いている。蕪村が愛読したとされる詩集の漢詩文が書かれ、雅号や「天明2年」(1782年)の年号も記されていた。当時、蕪村は京都に住み、画家として生計を立てていたとされる。
屏風は、辻館長が2005年に東京都内で存在を確認した。蕪村の銀屏風はほとんど例がなく、辻館長は「晩年の蕪村の作品は俳人としての美意識を反映した簡潔なものが一般的だが、それとは違う中国へのあこがれを込めた大変な力作。なぜこの時期にこんな作品が描かれたのか興味深い」と話している。