揮発油税など暫定税率の期限を5月末まで最長2カ月間延長する「つなぎ法案」は30日午前、衆院総務、財務金融両委員会で、野党議員も出席して審議が行われた。与党側は同日午後の衆院本会議で可決し、衆院を通過させる方針だ。
つなぎ法案は、現行の▽租税特別措置法▽関税暫定措置法▽地方税法−−の三改正案からなり、年度末などに切れる税制の特別措置の期限を最長2カ月延長する内容。地方税法改正案は衆院総務委員会で、残りは衆院財務金融委員会で審議される。
審議入りに先立ち、自民党の伊吹文明幹事長は、福田康夫首相を首相公邸に訪ね、同法案提出の経緯を報告。首相は「(国会で)民主党には堂々と意見を言ってほしいし、与党は謙虚に対応してほしい」と述べた。
その後、与野党の幹事長・書記局長が国会内で会談。野党側は、三つのつなぎ法案のうち暫定税率の10年間維持を含む租税特別措置法改正案について「年度内に結論を得るべく努力するということでどうか」との妥協案を示し、つなぎ法案全体の取り下げを求めたが、与党側は拒否し、同日午後に衆院を通過させる方針を通告した。
民主党の鳩山由紀夫幹事長が「良識を持って話し合えば年度内に結論は出せる」と主張したのに対し、伊吹氏は「年度内採決を担保してもらわないと話は出来ない」と反論し、平行線のまま終わった。
この後、野党4党は幹事長会談で、河野洋平衆院議長に「期限内に結論を出すよう与野党双方が努力する」という議長あっせんを依頼することで一致。
民主党の小沢一郎代表は党両院議員総会で「やってはいけない手法を政府・与党が数の力で無理押ししている」と非難した。
衆院両委員会室の前には一時、民主党の若手議員約50人が「道路利権VS国民生活」というプラカードを掲げて詰めかけたが、午前11時過ぎに野党議員らが抗議する中で法案審議が始まった。【川上克己】
◇「つなぎ法案」の構成
年度末などに期限の切れる次の措置を5月31日まで延長する。
【租税特別措置法改正案】
▽東京オフショア市場における利子の非課税
▽土地売買による所有権移転登記などの税率軽減
▽揮発油税、地方道路税、自動車重量税の暫定税率
【関税暫定措置法改正案】
▽牛肉や麦芽などにかかる関税の暫定税率
【地方税法改正案】
▽自動車取得税、軽油引取税の暫定税率