県が国頭村内で進めている林道開設工事は目的不在で、希少動植物に危害を与える違法な工事だとして、県内在住の9人が仲井真弘多知事を相手に工事への公金支出差し止めなどを求めた訴訟(沖縄命の森やんばる訴訟)の第2回口頭弁論が30日、那覇地裁(田中健治裁判長)で開かれた。
原告側は「林道開設が合理的なものだというなら、資料を包み隠さず提出すべきだ」と、県側に林道開設にかかわる資料の提出を求めた。
水源かん養保安林の制限林伐採作業許可の有無などについて釈明を求めたほか、「林道建設の入札には談合の疑いがある」として、県に入札経緯を明らかにする文書の提出も求めた。
原告側の復代理人で、北海道の森林伐採は違法として道知事を相手に損害賠償を求める裁判を起こしている市川守弘弁護士は「森には水源かん養、赤土流出防止、二酸化炭素吸収、野生生物保全、観光など公益的機能がある」として、道が道有林の価値を年間11兆3900億円と算出していることを紹介した。「離島県沖縄にとってやんばるの森はそれ以上の価値がある」として伐採目的の林道工事がもたらす損害は計り知れないと訴えた。
原告の岡田耕子さん=豊見城市=は意見陳述で「環境アセス法や県条例を逃れるために分割で工事をしている。税金の無駄遣いをして森を破壊し、森とつながる海も破壊してきた。我が身が切り刻まれる思いだ」と訴えた。
県側は書面で、訴訟の対象となっている伊江原、チイバナ、楚洲仲尾の各林道開設の目的について「森林の適正な育成、保全、管理に必要」などと主張した。