ニューヨーク(
ウォール・ストリート・ジャーナル)
米通信大手スプリント・ネクステル(NYSE:S)のダニエル・ヘッセ
新最高経営責任者(CEO)は、ここ
数週間でレイオフや
経営陣の
刷新などを
矢継ぎ早に
打ち出して
投資家を
感心させた。そして
現在、
長距離伝送が
可能な
無線通信規格「WiMAX(ワイマックス)」を
利用した50
億ドル
規模の
新たなネットワーク
構築計画について、
同CEOが
思い切った
見直し準備を
進めている
兆しがみられる。
事情に
詳しい関係者らによると、スプリントはWiMAXの
新興企業クリアワイヤー(Nasdaq:CLWR)との
合弁事業設立に関する本格的な
協議を
復活させた。この
合弁事業ではグーグル(Nasdaq:GOOG)やインテル(Nasdaq:INTC)、ベスト・バイ(NYSE:BBY)といった
第三者からの
資金提供を
呼び込む。この
計画によってスプリントのWiMAXプロジェクトの
費用が
大幅に
引き下げられ、ヘッセCEOは
中核事業である
携帯電話サービスに
注力できる
可能性がある。スプリントの
投資家が
抱くふたつの
懸念事項に対する解決策となる。
スプリントは
米携帯電話サービス
業界3
位。ここ1
年間で
競合他社のAT&T(NYSE:T)、ベライゾン・ワイヤレス、ドイツテレコム(NYSE:DT)
傘下のTモバイルUSAに
多くの
契約者を
奪われており、
投資家はスプリントが
生きている
兆候を
探っている。
ベライゾン・ワイヤレスは、
米通信大手ベライゾン・コミュニケーションズ(NYSE:VZ)と
英携帯電話サービス
大手ボーダフォン・グループ(NYSE:VOD)の
合弁会社。
スプリントは2
週間前、10
−12
月期に
契約者が
大幅に
減少したと
明らかにしたのを
受けて
株価が
急落した。ただ、
最近はやや
持ち直しており、29
日は
前日比0.83ドル(8.32
%)
高の10.80ドルで
取引を
終了した。
合弁事業の実現や、外部からの資金提供を確保できるとの保証はない。スプリントとクリアワイヤーはこの取り組みについて以前に衝突したことがある。両社は昨年、WiMAXでのより控えめなコスト分担で仮合意したものの、これは11月に白紙撤回された。当時、スプリントはCEO不在で運営されており、大掛かりな取り組みには二の足を踏んでいた。スプリント、クリアワイヤーの広報担当者ともコメントを避けた。
WiMAXはノートパソコンやモバイル機器に、固定回線接続と同等の速度での無線インターネット接続を提供するサービス。スプリントはすでに数地域でWiMAXネットワークの展開に着手しており、今年末までに全米で1億人のユーザーが接続できるようにしたい考え。
アナリストの間では、米国のさまざまな地域に異なる無線周波数帯を大量に保有する両社が手を結べば、より迅速に、コスト効率よく全米ネットワークを構築できるとする見方が大勢。携帯電話業界の先駆者クレイグ・マッコー氏が設立したクリアワイヤーにとって、スプリントとの合意は大きな株価支援材料になる。ウォール・ストリート・ジャーナルの電子版が最新の交渉状況を伝えたのを受け、29日の取引でクリアワイヤーの株価は急騰。同日終値は前日比2.89ドル(23.21%)高の15.34ドルとなった。
スプリントとクリアワイヤーは、WiMAX計画への戦略的な資金提供について、グーグル、インテル、ベスト・バイのほかケーブルテレビ(CATV)数社にも積極的に働きかけている。ウォール街では29日、海外の戦略的投資家が計画に参加する可能性が取りざたされた。
インテルはWiMAXの主要な後援企業であり、クリアワイヤーにも出資しているため、参加者として理にかなう。
インターネット検索大手のグーグルは、新しい携帯電話機向け基本ソフト(OS)「アンドロイド」などの同社製ソフトウエアを端末に搭載するより多くのチャンネルを模索している。
交渉に詳しい関係者らによると、ベスト・バイはスプリントとある種の再販契約を通じてベスト・バイのブランドの携帯電話サービスを提供することに関心を示している。グーグル、インテル、ベスト・バイの広報担当者からはいずれもコメントを得られていない。