ニューヨーク(
ウォール・ストリート・ジャーナル)
米住宅金融大手カントリーワイド・ファイナンシャル(NYSE:CFC)が29
日発表した2007
年10
−12
月期決算は、デフォルト(
債務不履行)の
増加と
住宅価格の
下落が
響き赤字となったものの、
赤字幅は
縮小した。
この
赤字は、
同社を
約40
億ドル
相当の
株式交換方式で
買収することで
合意したと11
日に
発表したバンク・オブ・アメリカ(NYSE:BAC)の
苦難を
浮き彫りにしている。バンカメのケネス・ルイス
会長兼最高経営責任者(CEO)はニューヨークでの
投資家会合で、「カントリーワイドの
業績は
当社の
予想と
同水準だった。
現時点では、
同社買収完了に
向かって
順調に
進んでいる」と
述べた。
買収手続きは7
−9
月期に
完了の
予定。
カントリーワイドの10
−12
月期決算は、
純損益が4
億2190
万ドル(
前年同期は6
億2160
万ドル)の
赤字、1
株当たりでは79セント(
同1.01ドル)の
赤字。トムソン・ファーストコールがまとめた1
株損益のアナリスト
予想平均は30セントの
赤字だった。カントリーワイドは10
月後半に「
同四半期は1
株利益が25
−75ドルになる」との
見通しを
示し、それ
以降は
業績予想の
修正を
発表していなかった。
07
年7
−9
月期は12
億ドル(1
株当たり2.85ドル)の
赤字だったのに
比べると、
業績は
改善している。
融資基準を
厳格化し、
貸出債権を
売却する
際に
利益が
出るような
融資を
増やしたため、
中核である
住宅ローン
事業での
損失が
縮小したことなどが
要因。
同社は
赤字にもかかわらず
四半期配当を15セントで
据え置くと
発表した。
四半期ごとの
配当費用は
約8700
万ドル。キーフ・ブリュイエット・アンド・ウッズのアナリスト、フレデリック・キャノン
氏は「
配当を
維持することは、1
年前の
時価総額の
約20
%で
売却されることになった
同社に
失望している
株主へのささやかな
譲歩と
受け取れる」と
語った。
同氏によると、カントリーワイドの
最新のバランスシートでは1
株当たりの
簿価が22ドルとなっている。バンカメの
現在の
株価に
基づくと、
買収提示額は、カントリーワイドの
価値を1
株約7.64ドルと
見なしていることを
意味する。
キャノン氏は「バンカメがカントリーワイドを簿価に比べ安く評価しているのは、係争中の訴訟費用などの偶発債務や、投資家が同社に不良債権の買い戻しを迫るリスクを考慮に入れていることも要因」と語った。
カントリーワイド株の29日終値は前日比0.36ドル(6.05%)高の6.31ドル。投資家はこの買収が実現しない可能性や買収条件が再交渉される可能性を織り込んでいるため、同社の株価は買収予定額を大幅に下回る水準で推移している。
同社は10−12月期、貸倒引当金を9億2400万ドル積み増した。前年同期は7300万ドル、07年7−9月期は9億3700万ドルだった。また10−12月期には、「残りの」住宅ローン担保証券(MBS)の評価損8億3100万ドルを計上した。
同社の貯蓄銀行部門は07年末時点で投資向け貸出債権を約860億ドル相当保有していた。また同時点で、融資残高の3%が90日以上延滞していた。同年9月30日時点では1.7%、06年末時点では0.7%だった。不良債権比率は07年末時点で2.55%。06年末時点では0.63%だった。
抵当流れの不動産や融資清算のために差し押さえた資産は07年末時点で総額8億0780万ドルと、06年末時点の3倍超となった。