ニューヨーク(ダウ・ジョーンズ)29日の米国債市場では、米商務省がこの日発表した昨年12月の耐久財受注が予想を上回る伸びを見せ、株式相場が上昇したことを背景に、米国債価格は一段安となって取引を終了した。
12月の耐久財受注の強い伸びによって、30日に米連邦準備制度理事会(FRB)が行うとみられている政策金利引き下げの幅について、市場が見直すことはなかったものの、多くはフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標が0.50%引き下げられ、3.00%となると見込んでいる。しかし耐久財受注が予想外の伸びを示したことで、米景気見通しを取り巻く悲観的な見方に対して疑問が呈された格好となった。
米国債価格を押し下げる要因となった12月の耐久財受注は、市場予想の前月比2.1%増に対し、季節調整済みで5.2%の増加となった。航空機と防衛関連資本財の受注がめざましい伸びを示したことで大幅な増加となったが、非防衛関連資本財をとってみると11月の前月比1.7%増に対し、12月は2.9%の伸びにとどまった。
クリアビュー・エコノミクスのチーフエコノミスト、ケン・メイランド氏は「12月の耐久財受注は、米国の産業に追い風となる結果だった。向こう数カ月は高水準の生産が見込まれる」と語った。
また、リーマン・ブラザーズの債券ストラテジスト、ジョセフ・ディセンソ氏は「耐久財受注の結果によって、米経済部門が軒並み鈍化しているわけではないということがわずかながら確認された。これにより、米経済がリセッション(景気後退)入りするという予想は見直されることになりそうだ。市場には安定基調が回復し、先週見られた質への逃避傾向は一部で後退するだろう」と語った。
ディセンソ氏は、今年末までには2年債の利回りが2.7%、10年債利回りが4.2%〜4.3%の水準まで回復するとみている。
この日には、5年債140億ドルの入札が行われたことも米国債市場の重しとなった。落札利回りは、米東部時間午後1時の入札締め切り直前の、発行日取引での2.895%に対して2.909%となった。
国債の入札は、「間接入札」と呼ばれる債券ディーラー以外の大手機関投資家などからの入札によってたびたび影響される。しかし今回の間接入札の割合は21.2%と、過去8回の入札平均25.3%を下回った。
また、この日は全米産業審議会(コンファレンスボード)が1月の消費者信頼感指数を発表し、市場予想の87.0や、昨年12月の改定値90.6に対し、87.9となったことを明らかにした。さらに昨年11月のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケースシラー住宅価格指数が発表され、20都市の総合価格指数が低下したことも、米国債市場にとっては悪材料となった。
価格 前日比 利回り
2年債 99 21/32 - 6/32 2.298%
5年債 103 12/32 -14/32 2.885%
10年債 104 20/32 -27/32 3.681%
30年債 110 17/32 -1 13/32 4.360%
(米東部時間29日午後5時)