日本経済研究センターがこのほどまとめた中期的な経済実力を示す「潜在成長率」の推計値で、沖縄は都道府県別の第5位となった。2005―20年度の全国平均値が年1・57%で、沖縄は2・24%。日本の総人口が減少に転じた中、人口の流入・流出に伴う労働力や生産性などの変動が成長力の差につながっており、沖縄は人口増加率の高さや若年労働力の豊富さなどで上位にランクされた。
全国一位は住みやすさから人口が増え、製造業が集積する滋賀で2・83%。以下東京、三重、愛知と大都市圏が続く。
沖縄の潜在成長率の高さについて同センターは「20年までの人口予測で東京以外で増加する唯一の地域。人口増加率の高さが大きな要因」(経済分析グループ)としている。
厚生労働省の将来推計人口によると、15―20年は全国で人口が2・1%減少するが、沖縄は0・9%増加。東京は0・3%増で、20―25年に増加するのは沖縄(0・3%)だけだ。
さらに15―64歳の生産年齢人口で、今後増加するのは05―15年の沖縄だけ。沖縄も15年以降は減少するが、高齢化が緩やかな半面、働き盛りの人口がしばらく増え続けることが潜在成長率を押し上げる。
同センターは潜在成長率の推計と別に、実際どれだけの成長を達成できるかとの予測も地域別にまとめたが、沖縄は05―20年度で2・4%と潜在成長率を上回った。そのほか潜在成長率を上回る成長を見込むのは中部の2・4%と関東の2・2%となっている。
<ニュース用語>潜在成長率
国内総生産(GDP)を生むのに必要な供給能力を毎年どれだけ増やせるかを示す指標。労働力、工場や機械設備などの資本、技術力など生産性の3要素を掛け合わせたもので、中期的に持続可能な経済成長の伸び率を表す。GDPは通常、個人消費や設備投資などの需要面からとらえる指標だが、潜在成長率は供給面から見た経済の実力を示す。政府は現在の日本の潜在成長率を年1%台半ばから後半とみている。