■プロモーション
効果に
期待 日本のテレビアニメが
米国のインターネット
上で
公式に
動画配信されるケースが
相次いでいる。「DVD
販売に
悪影響がでる」と、ネットVS.DVDという
構図が
表面化するなかで、
日本の
テレビ局があえて
海外の
大手アニメ
流通会社に
配信権を
許諾するのはなぜか。
日本側の
思惑と
米国の
事情を
調べてみた。(
特集部 竹中文)
米国のネット
上での
動画配信の
先駆けになったのは、
日本テレビ系アニメ「DEATH NOTE(デスノート)」。
昨年4
月から
配信を
開始し、ダウンロードサービスを1
話1・99ドルで
提供している。
日本テレビコンテンツ
事業局の
植野浩之さんは「
配信前には
社内でDVD
商品の
購買力への
悪影響を
心配する
意見もあったが、
認知度が
広がる可能性に
賭けた」という。
日本では「デス
−」は
平成18
年10
月から19
年6
月までの
平日深夜の
枠でテレビ
放映され、
平均視聴率は4
%だったが、テレビ
放映後の19
年10
月までには
単行本の
累計発行部数が2650
万部を
超えるヒット
作となった。
植野さんは「
実際にネットはプロモーションとしての
役割を
果たしており、
配信開始後には
米国でのDVDの
売り上げが
期待通りに
伸びている。ネット
接触率が
高い米国だけでなく、ヨーロッパなどにも
市場を
拡大していきたい」とする。
◇
アニメを
中心とした
映像コンテンツ、DVDなどの
企画製作発売を
手がけるソニー・ミュージックエンタテインメントの
子会社「アニプレックス」もMBS・TBS
系列で19
年4
月から10
月まで
放映していたアニメ「DARKER THAN BLACK
黒の
契約者」のネット
配信権を
含めた
権利を
米・
大手アニメ
流通会社に
販売する
契約交渉を
行っている。アニメ
番組を
無断で
掲載するサイトが
増える中、
海外ライセンスグループの
小高洋介さんは「
正規に
権利を
購入した
現地権利元が
配信を
行うことで、
配信権の
所在を
明らかにする
必要があった」と
打ち明ける。
実際、
無断で
掲載するサイトの
取り締まりは
難しく、
権利元が
地道に
抗議文などで
警告するだけにとどまるケースが
少なくない。
テレビ東京系列で放送されているアニメ「NARUTO」は19年7月から北米の公式ストリーミングサイトで視聴できるようにしているが、無断掲載するサイトに対抗するために無料でサービスを提供している。配信の権利を許諾したテレビ東京コンテンツ事業局アニメ事業部の川崎由紀夫さんは「有料だと無断掲載サイトに対抗するのは難しいと判断した」と説明する。
◇
日本のアニメが米国のインターネット上に進出している実態について、メディアコンテンツの調査会社「ヒューマンメディア」の小野打恵(おのうち・めぐみ)社長は「米国はインターネット広告や音楽配信が普及している国なので、ネット上での知名度が高くなれば他のメディアに進出するチャンスにもつながる」と分析する。
同社が発行する「日本と世界のコンテンツ市場データベース2007」によると、2004(平成16)年の米国のインターネット広告市場は1兆8514億円で、日本の3240億円の約6倍にあたる。
ただ、小野打社長は「無断で掲載するサイトや無料のテレビとは異なる付加価値をつけなければビジネス化は難しい。ファンのコミュニケーションを刺激するサービスでなければ、ネット上では生き残れない」とも指摘している。
◇
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