[ニューヨーク 28日 ロイター] 関係筋が28日述べたところによると、米大手金融機関やニューヨーク州保険当局は、経営が急速に悪化している米金融保証会社(モノライン)について、業界全体の救済というよりも個別の会社の救済を目指す可能性が大きい。
金融保証会社は約2兆5000億ドルの金融商品の元利払いを保証しているが、米サブプライムモーゲージ(信用度の低い借り手への住宅ローン)問題に伴った債券やデリバティブ商品の大幅な評価損計上で打撃を受けている。
もしこうした金融保証会社が保証業務にとって死活的に重要なトリプルAの最上位格付けを失えば、一部の投資家は大幅な損失を被る恐れがあるとアナリストは警告している。
ニューヨーク州保険局のディナロ局長は先週、金融保証会社が保証する金融商品を保有する米大手金融機関と会合を持ち、金融保証会社の救済資金提供を呼び掛けた。
同局はまた28日、この問題に伴い、ペレラ・ワインバーグ・パートナーズとアドバイザー契約を結んだことを明らかにした。
一方、金融保証会社が資本増強で苦戦しているのは問題深刻化の表れである可能性があり、最上位のトリプルA格付けを失う金融保証会社が増えるかもしれないとアナリストは指摘する。
調査会社クレジットサイツのアナリスト、ロブ・ヘインズ氏は、格付け会社のフィッチが近々FGICを格下げする可能性が高いと述べた。フィッチは昨年12月17日、FGICの金融保証部門について、最上位の格付けには資本が不足していると指摘、4─6週間以内に10億ドルを超える資本金を確保する計画がなければ、格下げされる可能性が大きいと警告した。
独立系債券格付け会社イーガン・ジョーンズ・レーティングスのマネジングディレクター、ショーン・イーガン氏は28日の電話会議で、大手のMBIA<MBI.N>やアムバック・フィナンシャル・グループ<ABK.N>でさえ最終的には格下げされると予想。「数段階の引き下げを見込む。ひとたび格下げされれば、大きな流れとなる可能性が高い」と述べた。
MBIAやアムバックは、9300億ドル規模のストラクチャードファイナンス資産を保証できるだけの現金を保有していないのではないかとの懸念から株価が急落している。
ムーディーズ・インベスターズ・サービスやスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)、フィッチのような大手格付け会社は、資本増強しなければ最上位の格付けを失うリスクがあると保証会社に圧力をかけている。
アムバックは18日、市場環境の難しさを理由に株式発行などによる資本増強計画を取りやめると発表した。MBIAは今月中旬、10億ドルのサープラスノート発行に成功したが、それ以降、同ノートの価格は大幅に下落している。