[東京 29日 ロイター] 午前の東京株式市場で日経平均は大幅反発。寄り付き後すぐ前日比で300円を超す上昇となった。買いが一巡した後はやや伸び悩み、前日比200円超の上昇で前引けた。
前日の米国株式市場が追加利下げ観測の高まりなどから大きく反発した流れで、国内株式も輸出関連株を中心に幅広く買いが入った。為替が1ドル106円台後半と円高が一服していることも追い風となった。
ほぼ全面高となる中、卸売、不動産、銀行、非鉄金属などの上昇が目立った。ゴムと精密機械は下落。銀行や鉄鋼などには、ヘッジファンドなどの買い戻しが入っているとの観測もあった。
前場の東証1部騰落数は、値上がり1319銘柄に対して値下がり298銘柄、変わらずが95銘柄。
市場からは、日米ともに株価はいったん底を打ったとの見方が出ている。大和総研投資戦略部のシニアストラテジスト 成瀬順也氏は「株価は大底を打ったとみている。米大手金融機関の決算が終わり、いったん悪材料が出尽くした。市場の関心は実体経済に移ってきているが、米当局は景気対策に本腰を入れ始めているので対応に期待できる」と述べている。
ただ、日経平均は昨日の500円を越す下落からみると、戻りは鈍い。「アジア株が急反発すれば、国内株も後場にもう一段伸びるかもしれない」(国内投信投資顧問)との声がある。また、「米株高を背景に先物に買いが入っているが、上値を追う感じではない。決算発表に対して市場は厳しい目を向けており、わずかでも市場予想を下回ると売られてしまう。業績不安のあるうちは積極的に手を出しにくい」(国内証券ディーラー)と慎重な姿勢もみられる。
一方、ブッシュ米大統領の一般教書演説については「演説の内容によっては、グローベックスの動きに注視する必要がある」(大和証券SMBCエクイティ・マーケティング部部長 高橋和宏氏)との声があった。
個別では、トヨタ自動車<7203.T>やソニー<6758.T>、キヤノン<7751.T>など輸出・ハイテク株が買い戻された。みずほフィナンシャルグループ<8411.T>や三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>も上昇。今期の連結経常利益予想を上方修正した住商情報システム<9719.T>は値上がり率トップとなった。昨日、2008年3月期の業績見通しの上方修正で買われたKDDI<9433.T>は反落。
きょうの午後は、東芝<6502.T>やNEC<6701.T>、NTTドコモ<9437.T>、三井住友フィナンシャルグループ<8316.T>などの決算発表が予定されている。
(ロイター日本語ニュース 石渡亜紀子記者)