再生紙偽装問題を受け、環境省は29日、政府などの環境配慮製品購入の基準を決めるグリーン購入法の臨時検討会(座長、山本良一・東京大教授)を開いた。全容解明のため、製紙会社各社に対し、同法が施行された01年以降の詳細な偽装データの提出を要請することを決めた。
一方、納入済みの偽装品の返品や在庫廃棄は環境悪化を招くため、植林や古紙回収運動の支援など、偽装分に相当する「環境価値」を埋め合わせる対策を納入業者に講じさせ、当面偽装品を使い続けるよう各省庁などに求めることにした。
適正品が品薄なため、来年度の入札では、第1四半期をめどとして、間伐材パルプの利用など「極力環境に配慮した」代替品を購入するなどの非常措置を取る方針。委員からは「納税者が納得できる埋め合わせ策でなければいけない」「製紙会社の責任はどうなるのか」などの意見が噴出した。
今後、偽装を見抜くサンプル調査の方法や違法行為への罰則規定など同法の「抜け穴」についても検討し、今年度末までに対応方針をまとめる。同省の西尾哲茂・総合環境政策局長は「無償で分別収集に取り組んできた全国民に冷水を浴びせた。技術が至らなかったというメーカーの説明だけでは心に響かない」と説明した。委員で日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会の辰巳菊子・環境委員長は「古紙配合比率の基準は、業界意見を無視して決まったわけではない。埋め合わせで測れるものか分からず、今回の問題で、消費者に古紙回収は意味がないとの思いが広がることを懸念している」と話した。【山田大輔】