【パリ福井聡】フランス大手銀行ソシエテ・ジェネラルで起きた巨額損失事件で、捜査を担当するパリの予審判事は28日、ジェローム・ケルビエル同行元トレーダー(31)=20日付で解雇=を、背任、文書偽造・同行使などの容疑で被疑者に正式認定し、本格捜査の着手を決めた。しかし、検察側が要求した詐欺未遂罪は認定せず、弁護側の申請に応じて身柄を保釈した。
一方、同行の株主グループは28日、事件公表前にインサイダー取引が行われた疑いがあるとして、容疑者不詳のままパリの検察当局に告訴した。
調べによると、ケルビエル元トレーダーは00年に入行し、05年から欧州株指数の先物を扱う取引を行った。今年1月18日に、先物取引の持ち高が巨額になっていることから、同行は異常に気付き、取引を中止させたが、史上最大の48億2000万ユーロ(約7600億円)に上る損失を出した。
一方、仏金融市場庁は28日、事件公表前の9日に、同行の役員の1人が同行株式計8570万ユーロ(134億円)相当を売却していたと発表した。これを受けて、同行の株主約100人が28日、インサイダー取引と株価不正操作の容疑で告訴した。