ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)金融総合サービス大手のアメリカン・エキスプレス(アメックス)(NYSE:AXP)が28日発表した10−12月期決算は9.9%の減益となった。クレジットカード事業の損失が増加し消費支出が鈍化するなか、延滞率の高まりを受け引当金を積み増したほか、貸出債権の評価損を計上したことによるもの。
同社は今月、米景気減速の影響を警告していた。同四半期の純利益は8億3100万ドル(前年同期は9億2200万ドル)、1株利益は71セント(同75セント)。総収入は13%増の84億ドル。
トムソン・ファーストコールがまとめたアナリスト予想平均は、1株利益は71セント、総収入は78億5000万ドルだった。
決算は米株式市場の取引終了後に発表された。同社株の通常取引終値は、前週末比1.96ドル(4.31%)高の47.40ドルだった。その後の時間外取引では下げに転じ、46.10ドルで取引されている。
同四半期には、貸倒引当金積み増しのため、税引き前特別費用4億3800万ドルを計上した。またビザとの和解合意に基づく特別利益7億ドル、会員向けポイントプログラム「リワード」運営の負担を評価する方法の改善に関連して約4億3000万ドルの特別費用をそれぞれ計上した。
前年同期は、税効果による4500万ドル、投資ポートフォリオのポジション調整に関連して4200万ドルの特別利益を計上していた。
継続事業ベースの1株利益は71セント。前年同期は73セントだった。同社は今月、70−72セントとの予想を示していた。
金融会社の収益性を示す重要な指標である株主資本利益率(ROE)は、前年同期の34.7%から37.3%に上昇した。同社の予想レンジは33−36%だった。
貸倒引当金の総額は70%増の15億2000万ドルとなった。
07年のクレジットカード発行枚数は約850万枚、カード会員の利用額は8%増加した。為替相場の変動を除くと6%増。
米マネージド・ローンの30日延滞率は前年同期の3.1%から3.5%に上昇した。またポートフォリオの償却率は3.7%から約4.3%に上昇した。
取引額の指標となる請求業務は16%増、為替相場の変動を除くと13%増。ここ数年の増加率は10%台半ばだったが、08年は8−10%増が予想されている。
ケネス・シュノールト最高経営責任者(CEO)は「今月われわれが予想を示したように12月は振るわなかったものの、10−12月期の当社の取引額と信用度は業界トップクラスを維持した」と語った。
同社は長期見通しについて引き続き、1株利益の伸び率を12−15%、総収入の伸び率を8%以上としている。