日本代表合宿(28日、都内)30日のボスニア・ヘルツェゴビナ戦(国立)で、FW大久保嘉人(25)=神戸=のトップ下での先発が濃厚となった。この日のミニゲームで岡田武史監督(51)が、大久保を2列目の中央に配置するフォーメーションを披露。「ひとつのバリエーションと考えている」と認め、得点力不足打開に向けた新布陣を試す可能性が高まった。
2月6日のW杯アジア3次予選・タイ戦(埼玉ス)へ向けた最終テストの場で、岡田ジャパンの“新アイテム”が披露される。FW大久保のトップ下での起用が濃厚となった。
「トップ下? 特に…。どっちでもいい」
大久保本人は意に介さないが、岡田監督の期待の高さが示された。この日の戦術練習やミニゲームで、大久保は左右にMF遠藤(G大阪)、MF中村憲(川崎)を従えた2列目の中央に位置。指揮官は「大久保? 勝手に入っていた」と最初はジョークでけむに巻いたが、「ひとつのバリエーションと考えている」と、選択肢のひとつであることを明言した。
本職がFWの大久保を2トップの下に置くことで、3トップ気味の攻撃も可能。持ち前のスピードを生かし、FWを越える動きでゴールを狙える。昨季神戸では主に左MFとして11得点を叩き出し、2列目での実績は証明済み。より得点のチャンスが期待できるというわけだ。「足もともうまいし、裏へ飛び出すスピードもある」と遠藤も期待を寄せた。
03年5月に20歳で代表デビューも、その後は低迷した天才児。しかし国際Aマッチ21試合目となる昨年10月のエジプト戦で初ゴール&2点目を決め、ようやくその本領を発揮し始めた。2トップの一角として後半途中出場した26日のチリ戦(国立)でも、無得点ながら4度の決定機を演出。岡田監督から「決めんかい!」と冗談交じりに一喝され、「すいません」としょげてみたが、高原(浦和)、巻(千葉)の先発2人が無得点と精彩を欠く中、FW陣でただひとり光を放ったのは間違いなかった。
「本番できちっと決めれば問題ない」。そのチリ戦後、大久保は前向きに語っていた。『トップ下・大久保』が成功すれば、2・6タイ戦への貴重な材料。今、一番の期待感を誇るストライカーに、停滞する現状打破へ白羽の矢が立った。