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*そふとうぇあかいはついたくけいやくのせいひをめぐるはんれい(3)(Scan)*

ソフトウェア開発委託契約の成否をめぐる判例(3)(Scan

29日(火)19時5分



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37 東京とうきょう地裁ちさい平成へいせい17ねん9がつ21にち判決はんけつ
平成へいせい14ねん(ワ)だい28830ごう平成へいせい15ねん(ワ)だい6577ごう

 原告げんこくは、リチャージャブルプリペイドカードのシステムの開発かいはつ及びおよび運用うんよう目的もくてきとする株式会社かぶしきがいしゃで、被告ひこくは、電気でんき通信つうしん事業じぎょう主たるしゅたる業務ぎょうむとする株式会社かぶしきがいしゃ(エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社かぶしきがいしゃ)です。

 本件ほんけん原告げんこく主張しゅちょうする損害そんがいがく3おく1690まんえんのうち1おくえん請求せいきゅう求めもとめ一部いちぶ請求せいきゅう事案じあんですが、システム開発かいはつ委託いたく契約けいやく本体ほんたいたる契約けいやく成立せいりつ至らいたらない場合ばあいであっても、従前じゅうぜん覚書おぼえがき締結ていけつ契約けいやく当事者とうじしゃ契約けいやく内容ないよう実現じつげん事実じじつてき行為こういなどから、「本件ほんけんシステムを採用さいようする契約けいやく締結ていけつするむね合意ごういしていたと認めしたためられる。」と判断はんだんし、請求せいきゅうがく1おくえん全額ぜんがく請求せいきゅう認容にんようしました。

 本件ほんけん訴訟そしょうでは、以下いかの3つが争点そうてんになりました。

(1)平成へいせい13ねん7がつ5にち至るいたるまでに、被告ひこく本件ほんけんシステムを採用さいよう本件ほんけんカードサービスを開始かいしする義務ぎむ発生はっせいしていたか
(2)被告ひこくは、原告げんこくに対しにたいし本件ほんけんカードサービスの提供ていきょう義務ぎむ履行りこうしたか
(3)損害そんがいがく

 裁判所さいばんじょ認定にんていした事実じじつのうち、おもなものは以下いかのとおりです。なお、判決はんけつふみ長大ちょうだいなため、一部いちぶ省略しょうりゃくしています。

(1)はら被告ひこくかん交渉こうしょう経緯いきさつ覚書おぼえがき締結ていけつ
 平成へいせい11ねんころから、被告ひこくは、国際こくさい電話でんわ事業じぎょうにおけるプリペイドカードを用いもちいたサービス事業じぎょう開始かいしすることを計画けいかくし、プリペイドカードシステムに関するにかんする検討けんとう行っおこなっていた。

 平成へいせい12ねん2がつ24にち原告げんこくは、被告ひこく立会いたちあいしも、パソコンベースの本件ほんけんシステムの実験じっけん行っおこなった。その席上せきじょう、システムが365にち24時間じかん安定あんてい稼働かどうすることが公共こうきょうせい高いたかいNTTがシステムを採用さいようするための最低さいてい条件じょうけんであり、システムをワークステーションを用いもちいたものとすべきであるむね伝えつたえた。

 被告ひこくは、平成へいせい12ねん3がつ14にち決裁けっさい担当たんとう決裁けっさいじょうで、原告げんこくとので、同日どうじつ覚書おぼえがき交わしかわし守秘しゅひ義務ぎむのもとで両者りょうしゃにおいて技術ぎじゅつ検討けんとう行うおこなうこととした。

(2)原告げんこくによる本件ほんけんシステムの改良かいりょう販売はんばい準備じゅんび
 原告げんこくは、平成へいせい12ねん2がつ25にちから、二重化にじゅうかのための作業さぎょう開始かいしした。 

 平成へいせい12ねん10がつ26にち原告げんこく被告ひこく及びおよび関連かんれん会社がいしゃは、本件ほんけんシステムに関してにかんして技術ぎじゅつじょう問題もんだい協議きょうぎした。

 平成へいせい12ねん5がつ18にち被告ひこく首都しゅとけん営業えいぎょう支店してん)と原告げんこくは、被告ひこく提供ていきょうする電気でんき通信つうしん回線かいせん接続せつぞくする原告げんこく電気でんき通信つうしん端末たんまつ機器きき及びおよびそれに付帯ふたいする設備せつび保守ほしゅ被告ひこく委託いたくするとの合意ごういをした。

 平成へいせい13ねん5がつ15にち被告ひこく担当たんとうものは、原告げんこく担当たんとうもの及びおよび関連かんれん会社がいしゃ担当たんとうものに対しにたいし国際こくさいカードコールシステムのプログラムの受入うけいれ検査けんさについて、その結果けっか合格ごうかくであるむね電子でんしメールで通知つうちした。

(3)サービス開始かいし通知つうちとその中止ちゅうし
 原告げんこく被告ひこくは、平成へいせい13ねん6がつ21にち被告ひこくのプリペイドカード通話つうわサービスに係るかかるシステムと原告げんこく本件ほんけんシステムとを接続せつぞくするに当たりあたり接続せつぞく形態けいたいについて定めさだめ覚書おぼえがき交わしかわした。

 原告げんこくは、平成へいせい13ねん6つき下旬げじゅんころ、本件ほんけんカードサービスにおいて用いるもちいるリチャージャブルカードについて、株式会社かぶしきがいしゃエヌ・ティ・ティエヌティティテレカ及びおよび株式会社かぶしきがいしゃセーブオン、中部ちゅうぶタイムズマート(いずれもコンビニエンスストア)とのさんものかん業務ぎょうむ内容ないよう定めるさだめる契約けいやくしょ送付そうふ受けうけ代表だいひょうもの記名きめい押印おういんして返送へんそうした。

 被告ひこくは、原告げんこくに対しにたいし平成へいせい13ねん6がつ30にち本件ほんけんカードサービスにおいて用いるもちいるプリペイドカード(リチャージャブルカード)及びおよびパンフレットを発送はっそうした。

 被告ひこく担当たんとうものは、原告げんこくかわ担当たんとうものに対しにたいし平成へいせい13ねん7がつ4にち電子でんしメールにより、被告ひこく営業えいぎょう担当たんとうからシステム開放かいほう一旦いったん中止ちゅうしにするようにとの指示しじていることを理由りゆうとして、同日どうじつのシステム開放かいほう作業さぎょうに関してにかんして一旦いったん中止ちゅうしするよう通知つうちした。

 被告ひこくは、本件ほんけんシステムを用いもちい国際こくさい電話でんわプリペイドサービスのリチャージャブルカードを納入のうにゅうしたせんであるコンビニエンスストアに対しにたいし平成へいせい13ねん7がつ4にち付けつけで、同月どうげつ5にち予定よていされていた販売はんばい開始かいし延期えんきし、配送はいそうされたカードを回収かいしゅうするむね文書もんしょ作成さくせい通知つうちした。

 上記じょうき事実じじつから裁判所さいばんじょ以下いかのとおり判断はんだんしました。
「ア 前記ぜんきいち(1)ないし(3)において認定にんていしたところを総合そうごうすると、原告げんこく被告ひこく担当たんとうである国際こくさい電話でんわサービスにおいては、本件ほんけんシステムについて、技術ぎじゅつてき検討けんとうをして問題もんだいがなければ採用さいようするという認識にんしき覚書おぼえがき締結ていけつしたものであり、国際こくさい電話でんわサービスおさ)が、本件ほんけんシステムを採用さいようする契約けいやく締結ていけつする権限けんげんはもとより、上記じょうきのような将来しょうらい契約けいやく締結ていけつ義務ぎむ発生はっせいさせる覚書おぼえがき締結ていけつ権限けんげん有するゆうすることについては、被告ひこく特にとくに争っあらそっていない。そして、覚書おぼえがき締結ていけつ当時とうじ被告ひこく国際こくさい電話でんわサービスとしては、原告げんこく本件ほんけんシステムを同業どうぎょう他社たしゃ持ち込まもちこまないよう規制きせいをする必要ひつようがあると認識にんしきし、基本きほんてきには本件ほんけんシステムを採用さいようするという方針ほうしんであったこと、原告げんこくのシステムが被告ひこくのそれと接続せつぞく可能かのうで、二重化にじゅうかじょう、24時間じかん365にち安定あんてい稼働かどうするシステムとなることが本件ほんけんシステムを採用さいようするための条件じょうけんであって、これを実現じつげんする必要ひつようがあると原告げんこく伝えつたえたことが認めしたためられる。そうすると、本件ほんけん覚書おぼえがき締結ていけつさいはら被告ひこく双方そうほうは、技術ぎじゅつてき検討けんとう上記じょうき条件じょうけん満たさみたされれば、本件ほんけんシステムを採用さいようする契約けいやく締結ていけつするむね合意ごういしていたと認めしたためられる。」

 すなわち、本件ほんけんシステムを採用さいようする契約けいやくしょ自体じたい存在そんざいしないものの、「本件ほんけんシステムを採用さいようする契約けいやく締結ていけつするむね合意ごういしていたと認めしたためられる。」と判断はんだんしたものです。

 原告げんこくは、損害そんがいがくについて、以下いかのとおり主張しゅちょうしました。
(1)本件ほんけんシステムの開発かいはつ構築こうちく基づくもとづく損害そんがい 2おく1770まんえん
(2)平成へいせい13ねん7がつ4にち運用うんよう開始かいし中止ちゅうし決定けっていされたことに基づくもとづく損害そんがい 357まんえん
(3)端末たんまつ在庫ざいこ 6447まんえん
(4)システム維持いじ費用ひよう 3120まんえん
  合計ごうけい 3おく1690まんえん

 これに対しにたいし裁判所さいばんじょは…

執筆しっぴつ弁護士べんごし弁理べんり 日野ひの修男のぶお】(nobuo.hino@nifty.com)


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