大津市民病院(大津市)の医師が、副作用のある薬剤を妊婦に使用したのに必要な観察を怠り、生まれた男児が脳に重い障害を負った末に死亡したとして、同市の両親が28日までに、市に約8100万円の損害賠償を求める訴えを大津地裁に起こした。
訴状によると、母親は2004年12月に同病院に入院。陣痛がなかったため、医師が陣痛誘発剤を投与した。その後、胎児の心拍数が低下したため、緊急で帝王切開したが、男児は仮死状態で生まれ、脳に重い障害が残った。男児は呼吸不全などで昨年4月に死亡した、とされる。
原告側は「陣痛誘発剤は胎児が仮死に至る副作用があるのに、医師が薬剤の説明書で義務付けられる機器を使用した胎児の観察を怠り、兆候を見逃した」と主張している。
訴えを起こした父親は「なぜ息子がこうなったのか、本当の原因が知りたい」と話している。
大津市民病院は「当時の処置は医学的に問題なく、病院に過失はないと考えている。法廷で主張したい」としている。