政府は、アフリカ諸国との関係強化に向けて働きかけを強めている。31日からエチオピアで開かれるアフリカ連合(AU)総会に、日AU友好議連会長の森喜朗元首相を政府代表として派遣し、5月に開かれる第4回アフリカ開発会議(TICAD4、横浜市)への参加を各国首脳に要請する。念願である国連安全保障理事会常任理事国入りへの支持拡大のほか、アフリカで近年存在感を増す中国への対抗意識も背景にあるようだ。
AUは「域内の意思統一」などを目指して53の国・地域でつくられた世界最大の地域機関で、国連などで発言力を増している。また、アフリカはハイテク製品の生産に不可欠なレアメタル(希少金属)などが豊富で、中国や先進各国は攻勢を強めている。
森元首相は総会演説で、政府開発援助(ODA)や保健・衛生など日本の支援の取り組みを説明し、TICAD4への協力を要請。エチオピア大統領やコナレAU委員長らとの会談も予定する。
政府は現在、30カ国前後の首脳のTICADへの参加を取り付けているが、06年11月に北京で開かれた「中国・アフリカ協力フォーラム首脳会議」には、それを上回る41カ国の首脳が列席した。外務省幹部は「純粋な支援協力会議ではなく、『政治ショー』と化していた」と批判的だが、93年以来TICADを主催してきた国として巻き返しを迫られた格好だ。
政府は、7月の北海道洞爺湖サミットでもアフリカ開発を中心議題にする方針。引き続きODAや人材育成、技術支援を通じアフリカ諸国との連携を深める。【鵜塚健】