27日投開票された大阪府知事選は、自民、公明両党が支援した橋下徹氏(38)が初当選を果たし、政府・与党には「福田政権に良い影響が出てくる」(谷垣禎一自民党政調会長)と安堵(あんど)感が広がった。一方、通常国会での攻防や衆院解散・総選挙へ弾みをつけたかった民主党は出はなをくじかれた形だ。
国会は平成19年度補正予算案や20年度予算案の審議、揮発油(ガソリン)税の暫定税率存廃問題をめぐり、与野党攻防が激しさを増している。昨年11月の大阪市長選に続き与党が大阪で連敗すれば、福田政権は打撃を受けるところだったが、これを回避した形だ。
与党は府知事選を「無党派層の動向がカギ」(府選出議員)とみて、テレビ出演で知名度が高く「本来なら民主が擁立してもいい候補」の橋下氏を担ぎ出した。政党色を前面に出すと逆効果とみて、自民は府連推薦、公明は府本部支持にとどめたことも功を奏した。
自民党の伊吹文明幹事長は27日夜、「わが党は結果を謙虚に喜びつつ、組織の充実をはかりたい」とコメントし、今後の選挙戦での反転攻勢につなげる考えを示した。
これに対し、民主党は、社民党や国民新党と連携しつつ、小沢一郎代表や菅直人代表代行、鳩山由紀夫幹事長、岡田克也、前原誠司両元代表らを投入したが及ばなかった。
民主党の「失策」は知名度の高い候補を与党に持っていかれたことが大きい。ただ、小沢氏が新テロ対策特別措置法の衆院再議決の本会議を途中退席して選挙応援に出向き批判されたことについて、「中央のドタバタした印象が影響を与えた」(与党幹部)との指摘も出ている。
民主党は暫定税率廃止を政府・与党に迫っていく姿勢を「緩めることはない」(国対幹部)としているが、自民党幹部の1人は「民主党は選挙戦で道路特定財源の問題を取り上げた。道路問題にも響いてくるのではないか」と、期待をこめて語った。
民主党の鳩山幹事長は同日夜、「圧倒的な知名度の差を埋められなかった」と分析。さらに「大変残念だ。勝てば(国会攻防で)勢いがついただろう。だが、国政では国民のために主張していく」と述べた。