公正取引委員会は24日、独占禁止法の改正で存続が焦点になっていた審判制度を、全面的に見直す方針を決めた。
カルテルと入札談合事件の不服審査は公取委から裁判所に移管し、それ以外の違反行為は処分前に事業者の主張を聞いた上で審判を行う。2010年までに細部を詰めた上で、独禁法を改正する方針だ。
現行の審判制度は、公取委の排除措置命令などの行政処分に不服がある場合、事業者側は公取委に申し立て、公取委自らが処分の妥当性を判定している。3人の審判官による合議で審決案を出し、最終的に公取委員長を含む5人の公取委員が審決を下す仕組みだ。
これに対し、公取委がまとめた審判制度の改正案は、独禁法違反のうち、違法性が強いカルテルと入札談合などで排除措置命令や課徴金の納付命令に不服があれば、「直接裁判所に取り消しを求めることができる」と明記している。
一方、合併や株式の取得、役員派遣などで他社を制約して市場を支配する「支配型私的独占」などの違反行為は、「公取委で処分前に審判を行う」とした。
ただ、公取委は今通常国会に提出を予定している独禁法改正案には間に合わないと判断し、「2年以内に詳細な制度設計を行う」として、審判制度の見直し部分の改正案は10年の通常国会に提案する方針だ。