◇第13回全国都道府県対抗男子駅伝(20日)
佐久長聖高勢で占められた長野の高校生には、二つの悔しい記憶がある。一つは高校生がブレーキになって4連覇を逃した昨年の大会。もう一つは、優勝した仙台育英高(宮城)と同タイムで2位に終わった昨年12月の全国高校駅伝だ。体調不良でエース格の上野(中大)を欠いた穴を埋めたのは、「リベンジ」にかける高校生の思いだった。
「7区・帯刀までに40秒はリードを築く」。西沢監督が描く展開に、中盤を走る高校生が答えを出した。3区の大学生・佐藤が「予定通り」首位に立つと、4区・佐々木健、5区・村沢の高校生2人が連続で区間賞。2位に1分以上のリードを築き、レースの行方を決定付けた。
「昨年は佐藤さんたち任せだった。今年は自分たちが中心になるつもりで臨んだ」と村沢。選手団のコーチを務める佐久長聖高の両角監督は、高校駅伝終了後から週末ごとに合宿を行い、悔しさを「次」につなげるよう切り替えてきた。「両角先生が広島に照準を当ててくれたからこそ、勝てた」と西沢監督も感謝した。
長野は同校を軸に連続出場の選手が多く、団結と経験も強み。東海大に進んだ佐藤も同校の卒業生で、箱根駅伝終了翌日には合宿に合流するなど、大会へ懸ける思いは強い。万全ではない状態のV奪還。「去年の雪辱の気持ちを、選手1人1人が内に秘めていた」。佐藤の言葉が、長野の底力の正体なのだろう。【水津聡子】