参加方法新着ニュース


流し読みニュース > 記事 公立図書館:大崎地方、区域外住民へ貸し出さず 合併後の枠組み適用 /宮城(毎日新聞)
この記事から振り仮名をはずす
*こうりつとしょかん:おおさきちほう、くいきがいじゅうみんへかしださず がっぺいごのわくぐみてきよう /みやぎ(まいにちしんぶん)*

公立図書館:大崎地方、区域外住民へ貸し出さず 合併後の枠組み適用 /宮城(毎日新聞

20日(日)11時1分



*
 大崎おおざき地方ちほういち町立ちょうりつ図書館としょかんが、自治体じちたい合併がっぺい以後いごいち町民ちょうみん以外いがいへの図書としょ貸し出しかしだし基本きほんてき取りやめとりやめ締め出さしめだされた隣接りんせつ市町しちょう住民じゅうみん残念ざんねんがらせていることが分かっわかった。知識ちしき普遍ふへんという図書館としょかん役割やくわり後退こうたいとの指摘してきている。【小原こはら博人ひろと
 ◇地元じもと利用りようもの優先ユウセン管理かんり煩雑はんざつ後押しあとおし
 03ねん中新田なかしんでん小野田このだ宮崎みやざきの3ちょう合併がっぺい加美かみちょう誕生たんじょうしたのちきゅう中新田なかしんでんちょう中新田なかしんでん図書館としょかんは、大崎おおざきいち古川こかわきゅう古川こかわいち)の住民じゅうみんへの貸し出しかしだし断っことわっている。「古川ふるかわひと借り出しかりだし多くおおく地元じもと利用りようもの読書どくしょ希望きぼう沿えそえないことがあった。古川ふるかわには図書館としょかんがあるので、そちらの利用りようをという考えかんがえ」と説明せつめいする。古川ふるかわ以外いがい大崎おおざきいちきゅうちょう隣接りんせつちょう住民じゅうみんには、自前じまえ図書館としょかんがないことを考慮こうりょし、合併がっぺいぜん同様どうよう貸し出しかしだしている。
 大崎おおざきいち図書館としょかんきゅう古川こかわいち図書館としょかん)は06ねん3月末げつまつ合併がっぺい1ねんのち昨年さくねん4がつ1にちから市外しがい住民じゅうみんへの貸し出しかしだしをやめている。「合併がっぺい図書館としょかん利用りようする市民しみん人口じんこう多くおおくなり、図書としょ管理かんり煩雑はんざつする」こととともに、「近隣きんりん図書館としょかんせん貸し出しかしだしをやめたこともあった」と、相互そうご主義しゅぎてき要素ようそ語るかたる
 06ねん1がつ合併がっぺいした美里みさとちょう小牛田こごた図書館としょかん図書としょ管理かんり難しくむずかしくなると、ちょうがい利用りようものへの貸し出しかしだし取りやめとりやめた。大崎おおざきいち松山まつやま鹿島台かしまだい田尻たのしりなど美里みさとちょう接するせっするきゅうちょう住民じゅうみんは、距離きょりてき遠いとおい同市どうし図書館としょかん出かけでかけざるをない。一方いっぽう図書館としょかんのない涌谷わくや町民ちょうみん従来じゅうらい通りどおり小牛田こごた図書館としょかん借り出しかりだしできる。
 かく市町しちょうとも市町しちょうがいからの「通勤つうきん通学つうがくもの」への貸し出しかしだし行っおこなっているが、買い物かいものやドライブなか最寄りもより図書館としょかん立ち寄ったちよっひとが、以前いぜん受けうけられたサービスが拒否きょひされる事態じたい生まれうまれた。
 大崎おおざきいち松山まつやま女性じょせい美里みさとちょう町民ちょうみんミニコミに、つぎのように投稿とうこうした。「小牛田こごた図書館としょかん欲しいほしいもと必ずかならず借りかりられ、在籍ざいせきする大学だいがく通信つうしん教育きょういくのリポート作成さくせい大いにおおいに役立っやくだった。借り出しかりだしできなくなり、ついでに小牛田こごた商店しょうてんがい買い物かいものということもなくなった」
 同紙どうし執筆しっぴつ参画さんかくする60だい男性だんせいは「図書館としょかん役割やくわり知識ちしき普遍ふへんにあるはず。合併がっぺい利用りようかべ設けるもうけるのは本来ほんらい使命しめいから逸脱いつだつしていないか」と話すはなすかく図書館としょかん現状げんじょう良いよいとは必ずしもかならずしも思っおもっていない様子ようすで、行政ぎょうせいトップの協議きょうぎなどで改善かいぜんてん探るさぐる動きうごき望まのぞまれる。
 ◇図書館としょかん相互そうご利用りよう合併がっぺい協定きょうてい白紙はくしに−−協会きょうかい利便りべん合っあっ規定きてい必要ひつよう
 公共こうきょう図書館としょかん運用うんよう規則きそく自治体じちたい条例じょうれいなどで定めさだめられており、所在地しょざいちがい住民じゅうみん利用りよう自治体じちたい同士どうし相互そうご利用りよう協定きょうてい交わさかわされて可能かのうになることが多いおおい
 日本にほん図書館としょかん協会きょうかい東京とうきょう)によると、80年代ねんだい以降いこう生活せいかつけん広域こういき伴いともない近隣きんりん自治体じちたい協定きょうてい結ぶむすぶケースが増えふえた。だが、合併がっぺい自治体じちたい変わっかわっ場合ばあい協定きょうてい当事者とうじしゃきゅうちょうがなくなるなどして、それまでの協定きょうてい運用うんよう規則きそく白紙はくしされ、合併がっぺいぜん利用りようできた近隣きんりん住民じゅうみん閉め出さしめだされるケースが生じるしょうじるという。
 どう協会きょうかいは「市町村しちょうそん合併がっぺい理念りねん沿っそっ住民じゅうみん生活せいかつけん合っあっ合併がっぺい行わおこなわれていれば、『最寄りもより図書館としょかんから閉め出さしめだされる』などの不便ふべん生じしょうじないはずだが……」と指摘してきする。一方いっぽうで、「市町しちょう村立そんりつ図書館としょかんには納税のうぜいものへのサービス還元かんげんという側面そくめんもあり、利用りようものある程度あるていど限定げんていするのはやむを得ないやむをえないという考え方かんがえかたもある」と説明せつめいする。
 県内けんないには、制限せいげんなしで利用りようもの受け入れうけいれている公共こうきょう図書館としょかんもある。塩釜しおがま市民しみん図書館としょかんは91ねん3がつ開館かいかん以来いらい利用りようもの条件じょうけん設けもうけていない。同市どうしは「市街地しがいち活性かっせいのためのさい開発かいはつビルという立地りっちもあり、集客しゅうきゃくりょくある施設しせつになってほしかった」と狙いねらい語るかたる。さらに、同市どうし含むふくむ仙台せんだいいち周辺しゅうへんの5いち8ちょう1そんは98ねん10つき協定きょうてい締結ていけつ住民じゅうみん圏内けんないの28公共こうきょう図書館としょかんすべてを利用りようできる。
 また、けん図書館としょかん仙台せんだいいち)は「県内けんない公共こうきょう図書館としょかんはネットワークされており、最寄りもより図書館としょかん通じつうじかん蔵書ぞうしょ取り寄せるとりよせるサービスも利用りようできる」と話すはなす大崎おおざき地方ちほうのケースでは、現場げんじょうでの貸し出しかしだし断らことわられても、住んすんでいる自治体じちたい図書館としょかんを通じてをつうじて借り出しかりだし申請しんせいできるということだが、▽複数ふくすうもと取りとり中身なかみ確認かくにんしてから借り出しかりだし決めるきめることが不可能ふかのう▽そのぶん時間じかんがかかる――などの問題もんだいがある。
 日本にほん図書館としょかん協会きょうかいは、「いったん白紙はくしとなった自治体じちたい相互そうご利用りよう協定きょうていは、議会ぎかい議決ぎけつなど手続きてつづき必要ひつよう時間じかんはかかるが、住民じゅうみん利便りべん合っあっ規定きてい作るつくる必要ひつようがある」と指摘してきした。【藤田ふじた祐子さちこ

1がつ20にち朝刊ちょうかん
*

この記事から振り仮名をはずす
seo