結婚したらセックスしなくなるのは、洋の東西を問わないグローバル文化らしい。セックスはしたいが、「夫とするのは嫌」「妻では満足できない」というパターンで、第三者が聞いたら「別れれば?」となるのだが、そういう単純なものでもないようで。
ニューヨークにもこういう「仮面夫婦」がいっぱい。筆者の女友達の場合は、日本人、アメリカ人、ブラジル人、ポルトガル人、イギリス人と人種・国籍を問わず「夫がやりたがらない」とみんなブーブー言ってる。独身の筆者としては聞くのもうざったいので、最近は「インターネットの浮気サイトでセックスの相手でも探したら?」と言うことにしている。
配偶者とセックスしなくなった男女が、単純にセックスする相手を見つけるサイト。これがニューヨークの既婚男女の間ではやっているのだ。
浮気といっても、ねちっこい不倫ではなく、セックスだけを求めるドライな関係。病気さえもらわなければ、これほどスリリングでアバンギャルドな大人の遊びはない。
このサイトを2001年につくったダレン・モーゲンスターンさんが、電話で語ってくれたところによると、
「セックスしない夫婦がこれだけいるんだから、市場として十分だと思ったんだ。今アメリカ、カナダ、イギリスで利用者が約160万人いるよ」
その利用者が語るところによると、サイトを通して知り合い合意に達した相手と、ランチタイムにセックスの予約を入れるのが最も手っ取り早い浮気のレシピ。利用者は30、40代の既婚男女で、多くは医者、弁護士、金融業といったプロフェッショナルな富裕層。
一昔前は、男が若い女と不倫したり、娼婦としけこみ、妻は自宅でじだんだ踏んだものだが、時代が変われば浮気も変わる。パワー都市ニューヨークでは今、同じように仕事で成功している男女が、お互いを相手として浮気ごっこをする時代なのだ。(ささききん・NY在住)