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*しせいほうしんえんぜつ けいきは…みえぬぐたいぞう おそきにしっした「こくみん」のれんこ(さんけいしんぶん)*

施政方針演説 景気は…見えぬ具体像 遅きに失した「国民」の連呼(産経新聞

19日(土)8時2分



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 福田ふくだ康夫やすお首相しゅしょうは18にち施政しせい方針ほうしん演説えんぜつで、「国民こくみん本位ほんい行政ぎょうせい政治せいじへの転換てんかん」を前面ぜんめん掲げかかげた。昨年さくねん9がつ就任しゅうにん以来いらいいろがないと揶揄やゆ(やゆ)されてきた首相しゅしょうには、政権せいけんおお方針ほうしんとして国民こくみんにアピールする思いおもいがある。しかし、それはどう趣旨しゅしのスローガンを先行せんこうさせた民主党みんしゅとうのひそみにならわざるをない焦りあせりと、自民党じみんとう国民こくみん生活せいかつ重点じゅうてん置いおいてこなかった現実げんじつ図らはからずも露呈ろていさせた。(高木たかぎ桂一けいいち

 衆院しゅういんほん会議かいぎ首相しゅしょうやく40分間ふんかん原稿げんこう抑揚よくようをつけることなく、たんたんと読み上げよみあげた。そのじゅうで「国民こくみん立場たちば」「国民こくみん本位ほんい」「国民こくみん目線めせん」など「国民こくみん」という言葉ことばを50かい近くちかく連発れんぱつした。

 首相しゅしょうは17にち自民党じみんとう定期ていき大会たいかいでもとう再生さいせいのキーワードとして「国民こくみん」を連呼れんこしており、生活せいかつもの消費しょうひもの視点してん立ち返ったちかえって、国民こくみん渦巻くうずまく政治せいじ不信ふしんぬぐい去ろぬぐいさろうという強いつよい思いおもい受け取れうけとれた。

 しかし、きびすを接しせっし頻発ひんぱつしている偽装ぎそう問題もんだい受けうけ消費しょうひもの問題もんだいは「待ったまったなし」の課題かだいであるのに、消費しょうひもの行政ぎょうせい一元化いちげんかについては首相しゅしょう号令ごうれいをかけていながら「早期そうき具体ぐたいぞう固めるかためる」と語るかたるにとどめた。

 民主党みんしゅとう昨年さくねん参院さんいんせん以来いらい、「国民こくみん生活せいかつだいいち」を看板かんばん掲げかかげてきており、首相しゅしょう声高こわだか唱えるとなえる国民こくみん本位ほんい」の基本きほん方針ほうしん民主党みんしゅとうのコピーにすぎない。「民主党みんしゅとう長年ながねん国民こくみん不在ふざい政治せいじ続けつづけてきた自民党じみんとう反面はんめん教師きょうし生活せいかつもの重視じゅうし打ち出しうちだした。福田ふくだ政権せいけんはわがとうのマネをして、ぶらさがっていくしかがないのだろう」。演説えんぜつのち民主党みんしゅとう幹部かんぶ冷笑れいしょうした。

 政治せいじ国民こくみん主役しゅやくであることは言うまでもないいうまでもない自民党じみんとうないでも「なんをいまさら」との批判ひはん漏れるもれる首相しゅしょう国民こくみん重視じゅうし路線ろせんは、自民党じみんとうがいかに国民こくみん生活せいかつ乖離かいり(かいり)した政治せいじ続けつづけてきたかを浮き彫りうきぼりにした。

 演説えんぜつには、選挙せんきょさい政党せいとう政権せいけん公約こうやく(マニフェスト)とみまがうほど、さまざまな領域りょういき政策せいさく広くひろく浅くあさく細々こまごま羅列られつされた。「聖域せいいきなき構造こうぞう改革かいかく」を叫んさけん小泉こいずみ純一郎じゅんいちろうもと首相しゅしょう、「憲法けんぽう改正かいせい」「教育きょういく再生さいせい」を唱えとなえ安倍あべしんさんぜん首相しゅしょう演説えんぜつ比べくらべ首相しゅしょうはアクセントを置かおかなかった。周辺しゅうへんは「それが福田ふくだりゅう」と強調きょうちょうするが、「明確めいかく国家こっかビジョンや政治せいじ哲学てつがく首相しゅしょうには乏しいとぼしい」(自民党じみんとう閣僚かくりょう経験けいけんもの)との見方みかたている。

 福田ふくだ内閣ないかく発足はっそくのち株価かぶかは2500えん近くちかく下がりさがり時価じか総額そうがくで75ちょうえん吹っ飛んふっとんだ。日本にほん経済けいざい緊急きんきゅう事態じたい直面ちょくめんしており、施政しせい方針ほうしん演説えんぜつ首相しゅしょう何らかのなんらかのメッセージを国民こくみん発信はっしんする好機コウキといえた。ところが首相しゅしょう演説えんぜつ後半こうはんで「景気けいきへの影響えいきょう注意深くちゅういぶかく見守りみまもり適切てきせつ対応たいおうしていく」と、あっさり片付けかたづけてしまった。

 3月末げつまつ期限切れきげんぎれとなる揮発きはつ(ガソリン)ぜい暫定ざんてい税率ぜいりつ維持いじ盛り込んもりこん歳入さいにゅう関連かんれん法案ほうあんをめぐる与野党よやとう攻防こうぼう行方ゆくえ次第しだいでは「4つきパニック」が引きひき起こりおこりかねないが、演説えんぜつでも首相しゅしょう思いおもい十分じゅうぶん伝わっつたわってこなかった。

 演説えんぜつ首相しゅしょうは、歴代れきだい政権せいけん掲げかかげていた「構造こうぞう改革かいかく」の言葉ことば封印ふういんした。改革かいかく後退こうたい機運きうん広がれひろがれ株価かぶか下落げらく歯止めはどめがかからず、日本にほん経済けいざい危機ききは4がつ待っまってくれないとの悲観ひかんろん広がりひろがりつつある。

 「どんな困難こんなんであろうとも、あきらめずに全力ぜんりょく結果けっか出すだす努力どりょくをしていく」

 首相しゅしょう演説えんぜつ結びむすびでこう語るかたると、比較的ひかくてき静かしずかだった与党よとう議員ぎいんせきから大きなおおきな拍手はくしゅ送らおくられた。しかし、野党やとう参院さんいん制するせいする「ねじれ国会こっかい」で身動きみうごきがとれない厳しいいかめしいじゅう首相しゅしょう当面とうめん課題かだいをどう克服こくふくし「結果けっか」を出しだしていくのか視界しかい不良ふりょうだ。

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