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*【はっしんひくみちのくから】(きゅう)やまがただいがくちょう、ゆうきあきおさん(ごきゅう)(さんけいしんぶん)*

【発信−みちのくから】(9)山形大学長、結城章夫さん(59)(産経新聞

12日(土)7時51分



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 ■大学だいがく改革かいかくジリ貧ジリヒンに「待っまった」

 学長がくちょう就任しゅうにんから4カ月カゲツ着々ちゃくちゃく大学だいがく運営うんえい合理ごうり効率こうりつ進めすすめている。新年しんねん迎えむかえた8にちには「結城ゆうきプラン2008」を発表はっぴょう。「教育きょういく」「学生がくせい支援しえん」「組織そしき運営うんえい人事ひとごと」などかく分野ぶんやでの改革かいかく結びつくむすびつく今年ことし運営うんえい方針ほうしん示ししめした。

 改革かいかく重要じゅうようせいをこう説くとく

 「現在げんざい大学だいがくは、国家こっか財政ざいせい危機ききてき状況じょうきょうということもあって、予算よさんがジリジリ削らけずられて全体ぜんたいてき縮小しゅくしょう傾向けいこうにある。むかしのままの店構えみせがまえ運営うんえい方法ほうほうでは、ジリ貧ジリヒンになって倒れたおれてしまう。山形大やまがただいもまさにそういう状況じょうきょう追い込まおいこまれている」

 そのせんには、国立こくりつ大学だいがく同士どうし、あるいは公立こうりつ私立わたくしりつ巻き込んまきこん統合とうごう再編さいへんや、大学だいがく運営うんえいに“集中しゅうちゅう選択せんたく”が求めもとめられる大きなおおきな変革へんかく時代じだい来るくるとの厳しいいかめしい見立てみたてがある。

 「山形大やまがただいも、なんかを捨てすて、その資源しげん強いつよいところに回すまわすという選択せんたく集中しゅうちゅう求めもとめられるときが来るくるかもしれない。統合とうごう再編さいへんもあるかもしれない。そうなれば、大学だいがくとの協調きょうちょう交渉こうしょうりょく学内がくないをまとめる能力のうりょく試さためされる。まさに国立こくりつだいにも経営けいえい求めもとめられる時代じだいている。これからの国立こくりつだい必要ひつようなのは、効率こうりつてき、かつ創造そうぞうてき経営けいえいだ」

 官僚かんりょう時代じだい常につねに組織そしき管理かんり必要ひつよう迫らせまられてきた。組織そしきでどうすればひと動くうごくか、どうやったら無駄むだ省けるはぶけるか、問題もんだい起こしおこし場合ばあいにどう対処たいしょすべきか。「その経験けいけんりょう大学だいがくない一番いちばん思っおもっている」と、自信じしんをのぞかせる。

 昨年さくねん9がつ就任しゅうにん会見かいけんでは、事務じむ手続きてつづき簡素かんそ効率こうりつ意思いし決定けってい迅速じんそく取り組むとりくむことを明言めいげん就任しゅうにんのそのに、5にん理事りじ権限けんげん分権ぶんけんし、学内がくない意思いし決定けっていのスピードアップを図っはかった。4カ月カゲツたって「ずいぶんスムーズになった」と手応えてごたえ感じかんじている。

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 学長がくちょうへの就任しゅうにんは、自身じしん人生じんせい設計せっけいでは想定そうていがいだった。就任しゅうにんまでも簡単かんたん道のりみちのりではなかった。

 文科ぶんかしょう事務次官じむじかんだった平成へいせい18ねん10つき任期にんきをまもなく終えよおえようとしていた仙道せんどうとみ士郎しろう学長がくちょうから「後継こうけいものにどうか」とこえをかけられた。光栄こうえいはなしだとは思っおもったが、とても驚いおどろいた。事務次官じむじかん辞めやめ先輩せんぱいたちにならって、文科ぶんかしょう外郭がいかく団体だんたいつぎ仕事しごとをすると思いおもい、「大学だいがく学長がくちょうにとは夢にもゆめにも思っおもっていなかった」からだ。

 しかし、国立こくりつだい法人ほうじんは、文科ぶんか官僚かんりょうとして携わったずさわってきて、掛かっかかっていたテーマ。故郷ふるさと山形やまがた貢献こうけんしたいという思いおもい強くつよくあった。

 「学外がくがいから学長がくちょう呼ぶよぶというのは珍しいめずらしいこと。わたくしにとっても大学だいがくにとってもチャレンジになるが、受けうけなくてはおとこではない」と、学長がくちょうせんへの立候補りっこうほ決意けついした。

 一方いっぽう学内がくないでは、外部がいぶから学長がくちょう招かまねかれるという異例いれい事態じたい波紋はもん呼んよんだ。文科ぶんかしょう事務次官じむじかんから学長がくちょうせんへの立候補りっこうほということもあって、一部いちぶからは“天下りあまくだり”にあたるとの厳しいいかめしい抵抗ていこう反発はんぱつ買っかった。

 がくないからの批判ひはんには「国立こくりつだい学長がくちょうはあくまで大学だいがく自らみずから選ぶえらぶもの」と冷静れいせい反論はんろん教職員きょうしょくいん投票とうひょうする「学内がくない意向いこう聴取ちょうしゅ」では2だったものの、最終さいしゅうてき決定けっていけんのある学長がくちょう選考せんこう会議かいぎで“逆転ぎゃくてん当選とうせん”を果たしはたした。

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 官僚かんりょうトップから異色いしょく転身てんしん果たしはたししん学長がくちょうは「山形大やまがただい将来しょうらい決してけっして悲観ひかんしていない」と輝かかがやかせる。「世界せかい誇れるほこれる有機ゆうきEL研究けんきゅうなど良いよいものもたくさんあり、独自どくじ強みつよみもある。山形大やまがただい特有とくゆう分散ぶんさんキャンパスをメリットするなど、今後こんご取り組みとりくみたいことはいっぱいある」。

 そしてこう続けつづけた。 

 「天下りあまくだり議論ぎろんも、結果けっか次第しだい任期にんきの4ねんがたって、わたくし山形やまがたたことが成功せいこうだったのか失敗しっぱいだったのか、そこを判断はんだんしてほしい」

 静かしずか淡々たんたんとした語り口かたりくちのなかにも、改革かいかくへの強いつよい意志いし、そしてそれを成し遂げるなしとげる自信じしんが、にじみ出にじみでていた。(松本まつもと健吾けんご

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【プロフィル】結城ゆうき章夫あきお

 ゆうき・あきお 昭和しょうわ23ねん山形やまがたけん村山むらやまいち生まれうまれ県立けんりつ山形やまがたあずまこう東京大学とうきょうだいがく工学部こうがくぶ物理ぶつり工学科こうがっかそつ。46ねん科学技術庁かがくぎじゅつちょういりちょう平成へいせい13ねん文部もんぶ科学かがくしょう大臣だいじん官房かんぼうちょう、17ねん1つき同省どうしょう事務次官じむじかん昨年さくねん7つき次官じかん辞職じしょくし、9がつ1にち山形大学やまがただいがく学長がくちょう就任しゅうにんした。

 文科ぶんかしょうでの思い出おもいで残るのこる仕事しごと国立こくりつ大学だいがく法人ほうじん教育きょういく基本きほんほう改正かいせい山形大やまがただいでは運営うんえいめん改革かいかくのほか、専門せんもんせい加えくわえ高度こうど教養きょうようとく品格ひんかく養うやしなう教養きょうよう教育きょういく重視じゅうし」の人材じんざい育成いくせい掲げるかかげる趣味しゅみ合唱がっしょう、おさけ散歩さんぽ楽観らっかん主義しゅぎもの自任じにんし、座右の銘ざゆうのめいは「前向きまえむき そと向きむき 現場げんじょう主義しゅぎ」。
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