瀬戸信用金庫(愛知県瀬戸市)は11日、名古屋市内の支店の男性職員(35)が、顧客の預金などを流用して総額3200万円を不正に融資したとして、先月末に懲戒解雇したと発表した。
同信金によると、元職員は昨年6〜10月、正規の手続きをせずに顧客6社に総額3200万円を貸し付けた。自分の預金700万円を融通した後、別の顧客の定期預金を解約した計2500万円を充てていた。このうち1600万円は家族が全額弁済し、残りも今年3月までに大半が返済されるため、刑事告発はしていない。元職員は、融資を約束しながら手続きを怠って客に催促されたため、不正融資を行ったという。
同信金では職員による着服などが相次ぎ、05、06年に東海財務局から業務改善命令を受けた。昨年3月にも女性職員による1億2400万円の着服が発覚。前理事長が任期途中で退任し、同11月に3度目の業務改善命令を受けた。同信金は「再発防止に努めたい」と話している
一方、東海財務局は11日、元理事(54)=辞職=が顧客の定期預金を勝手に担保にし、顧客名義で約1000万円を同信金から借り出していた半田信用金庫(愛知県半田市)に対し、法令順守体制の確立と業務改善計画の策定を求める業務改善命令を出した。同信金は「経営陣みずからが真摯(しんし)に受け止める」というコメントを出した。
元理事は支店次長だった94年、顧客から預かった定期預金通帳を担保に無断で640万円を借り出し、別の顧客に融資していた。
【坂東伸二(山田一晶】