トヨタ自動車東北(宮城県大和町)は、変速機のトルクコンバーター(トルコン)の主力部品を、金属部品メーカーの岩機ダイカスト工業(宮城県山元町)に発注することを決めた。トヨタ自動車の生産子会社セントラル自動車が2010年に宮城県に進出するのを控え、地元企業がトヨタ系企業との取引に参入する機運を高めそうだ。
トヨタ東北はこれまで、部品を中部地区などから調達していたが、地域経済への貢献から今後は現地調達に一層力を入れる。社内に現地調達プロジェクトを設け、岩機ダイカストとは3年前から共同で部品開発、改良に取り組んでいた。
発注するのは、AT(自動変速機)やCVT(無段変速機)に組み込むトルコン内で、動力を伝える油の流れを制御する羽根車状のアルミ製鋳造部品。月1万5000個を調達するうち、4割に当たる6000個を岩機ダイカストに発注する。
納品は2月からで、岩機ダイカストは1日1回納める。トヨタ東北は部品を加工してトルコンに組み付け、トヨタ自動車北海道(北海道苫小牧市)に供給する。
現地調達によって納入期間は4日から1日に短縮され、部品メーカーが抱える在庫も減る。廃棄される不具合部品の量も減少し、不具合の原因も早く正確に解明できるという。
トヨタ東北は、岩機ダイカストと初めての取引で全量発注するのはリスクが高いと判断し、今回は既存部品の部分発注にとどめた。今後は新製品開発の段階から地元企業に全量発注することも検討する。
トヨタグループでトヨタ東北はトルコンの主力生産拠点の1つで、04年度から生産増強している。岩機ダイカストはホンダ系部品メーカーのケーヒン(東京)にも部品を納入している。