新日本石油は11日、2008年度に軽油・灯油やジェット燃料などの製品輸出を07年度見込みに比べ1・5倍の約600万キロリットルに拡大する方針を明らかにした。国内では原油価格の高騰を受け工場などで石油からの燃料転換が加速しているほか、自動車や家庭向けも減少しており、中国やインドなど需要が旺盛なアジアの新興国市場への販路を拡大し、国内市場の落ち込みをカバーする。
新日石では欧州向けの低硫黄油製品をはじめ、豪州や北米、アジアなどに石油製品の輸出を行っており、07年度の輸出量は約400万キロリットルとなる見通し。08年度は、アジア向けを中心にさらに上乗せする。
また、提携する中国最大手の中国石油天然気集団向けの受託生産についても、現在の日量5万バレルから1万バレル程度増やしたい考えで、3月末の契約更新に向け協議を進めている。
原油価格の高騰に加え、省エネ自動車の普及など環境問題への対応から、国内市場は縮小傾向にあり、07年度上期の需要も前年同期比2・9%のマイナスとなった。
国内需要減で精製施設の稼働率が低下し、製品コストが上昇し収益を圧迫しており、大型設備を抱える元売り大手では、精製施設の効率運用を進めるためにも、海外市場の拡大が急務となっている。
新日石では06、07年度に国内の製油所で計約20億円の投資を行い、輸出用設備の処理能力を今年3月までに1日当たり23万バレルに拡充する。
また、現在策定中の第4次中期経営計画でも、需要の旺盛なアジアを中心とする海外向け輸出の拡大を柱の一つに据え、事業拡大を図る方針だ。
渡文明会長は「今後はインドでの連係強化も考えていく」としており、生産受託などで現地企業と提携することを検討していく。