[東京 11日 ロイター] 三井住友フィナンシャルグループ<8316.T>の北山禎介社長は11日、ロイターとのインタビューで、サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅融資)問題で損失を抱えた欧米の金融機関がリストラで事業売却に踏み切った場合、アジアなどの業務拠点を買収する考えがあると表明した。
資本増強に走る欧米金融機関への直接の出資は、検討するとしながらも、現在の同社の財務体力では困難との考えを示した。
<欧米の金融機関の事業部門買収に意欲、ストラクチャードファイナンスなどで>
北山社長は、サブプライムローン問題で欧米の金融機関が巨額損失を表面化させる一方で、日本の金融機関が被っている損失は限定的との考えを示し、「世界のプレイヤーとして地位を高めるために、日本の銀行にとってはチャンス」と述べた。欧米の金融機関が進めるリストラで事業部門などの資産が売りに出された場合には、「われわれの進める戦略にフィットするならば買収を検討する」と述べた。三井住友は昨年発表した中期経営計画で、ストラクチャードファイナンス事業の国際展開を強化する方針を出しており、北山社長は具体的な例として「日本国内もあるだろうが、企業取引のオペレーションや資産、人材など」を挙げた。
ただ、欧米の金融機関に対して直接出資することは検討の対象としながらも、同社の現在の財務体質では困難だと説明。「1000―2000億円の単位ならともかく、純投資で1兆円規模になるとリスクとしては大きい」と語った。一方で、業務提携を伴い、かつ、三井住友自身の資本調達が可能であれば、検討する考えも示した。
<通期業績は予想通りの着地見込み、サブプライム関連の追加損失は最大で200億円>
2008年3月期業績については、「現段階では予想通りの水準で落ち着きそうだ」と述べ、連結当期利益予想5700億円は達成できるとした。12月までの9カ月の業績は、貸出金収益は利ざやの縮小が続いて苦戦しているが、法人、個人とも手数料収入が好調に推移。国債取引など市場部門も計画を上回る水準で推移しているとした。
同社はサブプライムローン関連の損失として、通期で870億円を見込んでいる。北山社長は残っている関連証券化商品の残高は簿価で200億円程度と説明し、「最大で追加損失が出たとしても200億円にとどまる」と語った。
(ロイター日本語ニュース 布施太郎記者、ネイサン・レイン記者)