文部科学省の宇宙開発委員会は11日、今後10年程度の宇宙開発の指針となる新しい長期計画をまとめた。目的の大きな柱として「国民の安心・安全の確保」を掲げ、人工衛星を利用した地球環境観測や災害監視の重点化を盛り込むなど、従来の「技術獲得型」から宇宙利用の社会還元を強く意識した内容へと転換している。
科学研究や探査では、無人探査機を月面に着陸させる計画を明記。独自の有人飛行については、「将来において可能とすることを視野に入れ、基盤的な研究開発を着実に推進する」とした。このほか、宇宙産業の基盤強化や戦略的な国際協力などを盛り込んだ。
この長期計画は、08年度から始まる宇宙航空研究開発機構の第2期中期計画(5年間)の基礎となる。【西川拓】