今国会の焦点である新テロ対策特別措置法案は11日午後の衆院本会議の衆院本会議で再可決され、成立する。これに先立つ参院保会議では野党の反対多数で否決されるが、与党は憲法59条の規定を適用し、衆院本会議で3分の2以上の賛成で再可決する。参院で否決された法案が再可決されるのは51年の「モーターボート競走法」以来、57年ぶり。与野党の勢力が衆参両院で逆転した「ねじれ国会」下で、昨年10月17日の衆院提出から約3カ月で成立にこぎつける。
同法案はインド洋での海上自衛隊の給油活動を再開するもので、同年11月13日に衆院を通過した。10日の参院外交防衛委員会で民主党など野党の反対多数で否決されており、これを受けて11日午前に開かれる参院本会議でも記名投票で否決される。衆参両院で議決が異なるため法案はただちに参院から衆院に返付する手続きが取られ、午後1時からの衆院本会議で採決される。憲法59条は、参院で否決された法案も衆院で出席議員の3分の2以上の賛成で再可決できると定める。衆院の定数480のうち3分の2は320だが、与党会派は336議席を保有している。
一方、10日の参院外交防衛委で、新テロ法案とともに否決された民主党の対案も11日の参院本会議で採決される。民主党単独では参院で過半数に達しないため、可決されるかどうかは微妙だ。可決されても衆院では採決されず、審議未了で廃案になる。民主党は新テロ法案が再可決されても、福田康夫首相に対する問責決議案の提出は見送る方針だ。
首相は成立を受けて国民に給油活動への理解を求める談話を発表する。2月中旬の活動の再開を目指しており、石破茂防衛相は11日中に準備を指示する方針だ。【川上克己】