今年の
春、T.M.Revolutionこと
西川貴教を
主演に
上演されたブロードウェイ・ミュージカル「ハウ・トゥー・サクシード
〜努力しないで
出世する
方法〜」が、
半年という
異例のスピードで
再演が
決定。その
公演が11
月19
日(
月)に
池袋・
東京芸術劇場中ホールで
開幕した。
⇒
西川貴教の他の写真「ハウ・トゥー・サクシード」は1961
年にブロードウェイで
初演された
人気ミュージカル。ビルの
窓拭き青年・フィンチがとあるハウ・トゥー
本を
手に、
大企業で
出世街道を
驀進していくさまをコミカルに
描いた
物語だ。
今回の
西川主演バージョンでは“21
世紀版”と
銘打ち、
彼の
勤める会社をIT
企業に、ハウ・トゥー
本を
携帯メルマガにと
随所で
現代風アレンジを
加えている。これがなんとも
自然、
違和感なく
現代の
物語になっていて、
古臭さをまったく
感じさせない。クセのある
登場人物たちに
笑わされながらもふと、「
私の
会社でも、こういうことあるかも……」と
思ってしまう
親しみやすさもある。それらの
魅力はそのままに、
再演となる
今回は
明るさやパワフルさがさらにアップ、
熱いステージになっている。
また
何よりの
強みは、
出演者自身が
楽しんでいるということ。
初日の
前に
行われた
囲み取材で、「こんなにひとつになっている
仲のいいカンパニーは
経験がない。
再演にあたってキャストがひとりも
替わらないというのも
異例のこと」と
嬉しげに“カンパニー
自慢”を
繰り返した
西川。
彼の
言葉どおり、この
底抜けに
楽しいミュージカルをさらに
輝かせたのは、
舞台上に
流れる親密な
空気だろう。
息の
合った
出演者たちが
繰り広げる楽しいパフォーマンスがハッピーな
空気となり、
客席を
包む。
もちろん、初演時にも好評だった西川フィンチのハマリ具合も健在だ。春の公演では、8年ぶりのミュージカル出演だった西川。今回はもはや、もとからミュージカルの舞台上が彼の居場所であるかのように、生き生きと役を演じている。歌唱力や自分をよりよく魅せるポーズ、パフォーマンスなどの技術的な部分はもとより、うまく人の懐に入りこんでいく調子のよさ、憎めなさなどの魅力は、彼自身が持つキャラクター性とマッチした所以だろう。さらに共演者とのテンポよいかけあいも楽しんでやっているようで、これぞ現代版フィンチといったはまり様だ。
フィンチに一目惚れし何かと彼の手助けをするローズマリー役の大塚ちひろも、妄想爆発の現代っ子らしいハジケっぷりとその奥にある芯の強さをうまく出し、愛らしいヒロイン像を造形。フィンチの秘書であり、社長の愛人でもあるセクシーなヘディを演じる三浦理恵子のコメディエンヌぶりも嫌味なく楽しい。入絵加奈子、浦嶋りんこ、本間ひとし、藤本隆宏、赤坂泰彦、団時朗らベテラン俳優たちも、しっかりと舞台を支えつつ、ほかではあまり見ないようなおちゃめな顔を見せているのも、息の合ったカンパニーならではか。
努力しないで出世する方法は?と問われ、「あったら教えてほしいですよね」と笑いながらも、「でも結局、努力しないでいいことなんてたぶんひとつもないんだな、一生懸命になることしかないのかなって思いました」と語った西川。調子良く階段をのぼっているようだが、フィンチもメルマガ指南書に従って行動を起こし、会社の中で頑張って生きている。ハチャメチャなストーリーの中に、リアルな感情を確かに演じ、伝えるキャスト陣の熱演に拍手。明日、元気に会社に行く力をたっぷりもらえるミュージカルだ。
公演は12月2日(日)まで、東京芸術劇場中ホールで行われる。
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